夏山シーズン到来…各地で山開き祝う行事
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/news/20120630-OYT8T01132.htm
(2012年7月1日 読売新聞)
待望の夏山シーズン到来――。富士山、北岳それぞれの登山口で30日、山開きを祝う行事が行われ、この日を待ちわびた登山客たちが詰めかけた。
◇富士山
1日の山開きを前に、ふもとの北口本宮冨士浅間神社(富士吉田市上吉田)で登山者の安全を祈る開山前夜祭が開かれた。
白装束姿に金剛杖(づえ)を持った富士講行者ら約150人が市中心部の金鳥居前に集結。江戸時代の富士登山者が口にしたとされるおむすびを振る舞われた後、「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」というかけ声が響き渡る中、神社まで約2キロを練り歩いた。
一行は神社に到着した後、地元の保育園児約50人とともに、直径約2メートルの「茅の輪」をくぐって無病息災を祈願。神話上の力持ち「手力男命(たぢからおのみこと)」にふんした同神社の田村史郎さん(49)が鳥居のしめ縄を木づちで豪快に断ち切り、参加者が次々と鳥居をくぐり抜けて山開きを祝った。
田村さんは「登山者に事故がないように、という思いを込めて木づちを振り下ろしました」と感慨ひとしおの様子だった。
◇北岳
北岳など南アルプスの玄関口・広河原(南アルプス市芦安芦倉)では、開山祭が行われ、登山客ら約200人が参加した。
中込博文市長は南アルプスが世界自然遺産登録を目指していることに触れ、「自然を壊さないように気を付けながら、多くの人が入れるようにするのが我々の役目だ」と述べた。
NPO法人「芦安ファンクラブ」のメンバー3人が、南アルプスの近代登山が始まった明治時代の案内人役にふんし、おのでつるを切り払う「蔓(つる)払い」が行われ、安全を祈願した。
東京都杉並区から友人2人と訪れた大学職員の中俣隆さん(57)は、「この時期、この場所でしか見られないキタダケソウが楽しみ。カメラを3台持って来ました」と笑顔で話していた。
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