2012年8月9日木曜日

■なでしこのご褒美は待遇改善


なでしこのご褒美は待遇改善
http://news.infoseek.co.jp/article/08gendainet000173416
ゲンダイネット(2012年8月8日17時00分)

 <男子ビジネスクラス、なでしこエコノミー>

 釜本氏も脱帽する偉業を成し遂げたなでしこたちだが、男子サッカーに比べると「冷遇ぶり」が際立つ。ロンドン五輪への飛行機は、男子がビジネスクラスなのに女子はエコノミー席。サッカーファンの「なでしこたちを差別するのか!」という声にも押され、日本サッカー協会(JFA)の小倉名誉会長が「メダルを取ったら帰国便をビジネスクラスにアップグレードする」と確約。しかし、男女間の待遇格差はそれだけではない。

 たとえばW杯の勝利ボーナス。男子は1勝200万円。アジアカップやW杯予選は30万円。キリンカップなどは20万円が規定だ。しかし、女子はW杯1勝10万円。さすがに少な過ぎて批判されたのか、本大会前にJFAの大仁会長が「女子サッカーは世界的にも評価が高い。3倍に増額した」と明言したが、それでも1勝30万円と男子と比べて激安である。

 「女子がW杯、五輪でメダルを獲得した場合にJFAから出る報奨金は金150万円、銀100万円、銅50万円となっている。なでしこは昨年のドイツW杯を制した際、特例として1人当たり500万円の臨時ボーナスが出た。サッカー協会も太っ腹のように見えるが、男子のW杯報奨金は優勝5000万円、2位3000万円、3位2000万円、ベスト4.1000万円、ベスト8.800万円、ベスト16.600万円となっている。なでしこのW杯優勝臨時ボーナス500万円は、男子の10分の1なのです」(マスコミ関係者)


 <海外移籍も貯金切り崩しヒーヒー>


 男子はW杯や五輪で活躍すると欧州のクラブに移籍して年俸がど~んと跳ね上がる。

 たとえばインテルのDF長友。FC東京時代の年俸2000万円がイタリアのチェゼーナに移籍して1億円になり、インテルに引き抜かれると2億2600万円である。鹿島で年俸5000万円だったDF内田は、ドイツに渡った瞬間に2億円と4倍増。最大アップ率はオランダでプレーしているFWハーフナー・マイク。甲府で800万円の年俸が、オランダで8300万円と10倍以上にもなった。

 「女子にも欧州チャンピオンズリーグがあるのですが、優勝を争うフランスのリヨンやイングランドのアーセナル、FW大儀見が所属するドイツのポツダム、DF熊谷が所属するドイツのフランクフルト、五輪前までDF鮫島が所属していたモンペリエですら年俸は低くて350万円前後。男子とは雲泥の差なのです」(サッカー記者)

 JFAは10年、女子選手の欧州移籍を後押しするために「なでしこジャパン海外強化指定選手制度」を立ち上げた。一時金として20万円を支給し、1日当たり1万円の日当。しかし、この日当は「シーズン中に限る」という制限付き。

 年間8カ月がシーズンだとして支給総額240万円。年俸と合わせても600万円にも満たないのだ。この程度では「女子の欧州組は貯金を切り崩したり、日々の生活苦にヒーヒーいっている」(関係者)のも当然だ。

 FW大儀見が「女子は世界一になりたい、上手になりたいと純粋な思いでプレーしている。代表に選ばれたらお金がもらえなくてもプレーするのが使命」とインタビューに答えていた。

 JFAは今すぐ、金メダル獲得に向けて、女子サッカーの待遇改善を行うべきだ!



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