米航空再編はJAL・ANAにも影響
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2012/7/31 16:46
日本航空(JAL)が2009年に破たんに追い込まれる過程で、米国のアメリカン航空とデルタ航空がJALとの提携をめぐって激しい攻防を繰り広げた。成長著しいアジア市場での競争で優位に立つためにはJALとの連携が欠かせないとみていたためだ。
日本の航空会社も米国の再編を注視
稲盛和夫氏が2010年2月に会長に就任した直後、米国のパートナー選びについて「これまでの関係を維持するべきだ」との考えを示し、それまでパートナーだったアメリカンとの連携維持が決まった。しかし、アメリカンは昨年11月に経営破たん追い込まれ、現在再建中の同社を中心に米航空業界の再編が見込まれている。
国土交通省では「日本の航空会社にとっても何らかの変化が起こる可能性がある」(航空事業課)と指摘している。日米の航空会社は共同運航や発券システムなどでそれぞれ提携関係を強めたい意向だ。米国側からみて日本はアジア戦略で重要な航空拠点で、格安航空会社(LCC)が手薄な日本路線を囲い込む狙いもある。
アメリカンとJALは「ワンワールド」、USエアウェイズと全日本空輸(ANA)は「スターアライアンス」、デルタは「スカイチーム」に所属。米航空業界でUSエアウェイズは5位だが、3位のアメリカンと統合すれば、首位のユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスを抜き、世界最大手となる。
現時点でUSエアウェイズがアメリカンの買収に前向きという。ただ、アメリカンに食指を動かしているのはUSエアウェイズだけではない。業界2位のデルタ航空をはじめ、複数の航空大手が買収や提携を模索している。
日本の航空会社にとっては運賃やサービス面のほか、マイルの算出で利用者の動向にも影響が出ると予想されるため、再編の行方に注目が集まる。
JALは9月に再上場を目指しているが、米航空再編という思わぬ横風を受ける可能性もある。
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