マヤ文明終末の日に各地で“狂騒曲” 中国では刺傷事件も
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121219/amr12121908260003-n1.htm
2012.12.19 08:22
古代マヤ文明の思想に基づいた「世界終末の日」が21日に迫り、世界各地で“狂騒曲”が起きている。マヤ文明が栄え遺跡群が残る中米メキシコで、「最大で20万人の観光客が期待できる」と盛り上がる一方、中国では終末論が全国に拡大し刺傷事件まで起きた。マヤ文明の研究者や専門家は「何も心配はない」などと訴えている。(SANKEI EXPRESS)
マヤ文明は紀元300~900年ごろにユカタン半島で栄え、16世紀ごろに滅んだとされるマヤ人の文明。ピラミッドの神殿や天文学など高度な文化が発達した。世界終末説は、当時のマヤで使われていた暦が2012年12月21~23日頃にかけて区切りを迎えるという話がもとになっている。
その21日に近づくにつれ、メキシコと隣国のグアテマラには「何が起きるのか見届けよう」と世界中から観光客が集まり、この地以外にも騒動は広がっている。
ロイター通信によると、フランス南部のピレネー山脈に近い小村ビュガラッシュは、別名「終末論者の聖地」。村はピレネー山脈の岩山の神秘的な力に守られているといい、数百人が押し寄せているという。また、ウクライナのクリミアにあるワイン醸造所では、「滅亡の日」をワインセラーで過ごそうというイベントが企画されている。
深刻なのは中国だ。終末論が全国に広がり、ろうそくを買い求める人が殺到。また、影響を受けた男が包丁で児童らを切りつけ、23人を負傷させる事件が起きた。さらに、当局は、終末論を流布し社会秩序を混乱させた疑いがあるとして、キリスト教系宗教組織「全能神」のメンバー101人を拘束するなど、警戒を強めている。
「サバイブ2012」という著書があるニュージーランド人、ロバート・バストさんは、ロイター通信の取材に、「最も起こりそうなのは太陽嵐。だがすぐ死ぬことにはならない。インフルエンザのパンデミックの可能性もあり、地球はわれわれが思っているほど安心ではないのではないか」と警告する。
ただし多くの専門家は、一連の終末思想には懐疑的。そもそもマヤ文明暦によると、今回の終末は、400年程度続くとされる「バクトゥン」と呼ばれる区切りの13番目の終わりを示し、同時に14番目の「バクトゥン」の始まりも示すからだ。
マヤ文明の著名な研究家、マイケル・コー氏の教え子で、米国ブラウン大学のステファン・ヒューストンさんは、騒動を「現代の不安の表れ。それ以上の何物でもない」と冷静にみる。米NASAも「地球は40億年以上もうまくやってきた」と人々の恐怖を和らげるコメントを出した。
当のメキシコでは、観光庁が専用サイト「ムンド・マヤ2012」を立ち上げ、21日までをカウントウンし盛り上げる。実際、ユカタン半島にある「世界の果てのリゾート地」と銘打ったリゾート施設「エコスパラスアギュラス」は、すでに2013年までの温泉の予約が埋まっているという。
マヤの子孫たちは、この騒ぎに皮肉な笑いを浮かべるものの、観光客が落とすお金は歓迎しているようだ。
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