悲観論に振り回されるな!覚悟が問われる中国ビジネス。
http://www.chinabusiness-headline.com/2012/12/31142/
2012/12/12 by小川 善久 on
まるで中国人全員が怒り暴れているような報道する日本のマスコミ
9月25日から10月1日まで、デモ後の上海に滞在して以来、2か月近く日本にいて、嘘八百のマスコミ報道に辟易していましたが、久々に上海にやってきました。
過去の投稿でも、反日感情や不買意識は、中国の人口感からすると無に等しいと指摘しました。今回は過去最大の80都市にデモが拡大したわけですが、1都市でデモ参加者が10万人いたとしても800万人、中国全人口の0.6%にしかなりません。
日本では、中国人全員が怒り暴れているような報道をしますが、カメラワークの妙と言えます。実際、一般消費財については何事もなかったかのように元に戻りつつありますし、自動車についても、すでにテレビでも取り上げられたように、今後デモによる損害があった場合に全額補償すると言った施策を打つことで回復の兆しが見えています。
日本が嫌い、日本車が嫌いなのではなく、ラーメンやカジュアル衣料と違い、やっと手が届いた高価でしかも目立つ買い物であるマイカー、デモの際に中国人所有の日本車がボコボコにされていた印象操作は強烈なものがあったのでしょう。販売店も価格を半額にしても売れませんが、不安の原因を分析して対処すれば持ち直すわけです。
意外と知られていない「中国経済減速のカラクリ」
中国経済は、1年ほど前からその成長に陰りが見られ、専門家の間では、市場拡大も限界だとか崩壊の危機と言った稚拙な分析がなされていましたが、上海のコンサルタントの一人が早い段階から語っていたように、政権交代前にあえて数字を下げ、政権交代後に景気を持ち直すシナリオと言うのが妥当な分析でしょう。
政権闘争は熾烈ではあるものの、共産党としては、その地位を揺るぎないものにしなければならず、政権前に上げすぎると下がる恐れがあり、下げておけば上げることができます。自動車においては、ローンの貸出を締め、ナンバープレートの登録料を上げればいいわけで、現金で買える富裕層が買う輸入車、高級車は売れても、中間層の需要が滞ったのが、在庫余りの正体でもあります。
実際に、10月以降の中国の自動車販売台数はプラスに転じており、全体が10~15%伸びれば、日本車が20%下がっても、何とか微減でおさまる見通しも立つわけで、増産体制を緩める必要は少なくともこの5年間はないと言い切れます。
新たな政治体制のもとで始まる厳しい時代
その話とは別に、政府の入札に関連するビジネスは、反日感情とはまったく関係なく、新たな政治体制のもとでは下手すると5年間は厳しい時代が続くでしょう。
胡錦濤氏が軍の権力を手放すことと引き換えに、江沢民氏を道ずれにしてくれたことが唯一の救いで、次の世代、あるいは地方の党員の中には、日本企業に理解のある人材も控えています。習近平体制は、韓国企業への優遇をしそうな朝鮮閥の幹部もいたり、江沢民閥で固められてはいますが、いずれも高齢で5年後には引退します。
もちろん、この5年間が中国の成長の恩恵に預かれる最後のチャンスであるのも皮肉なものですが、下手な経済分析よりも、中国の政治体制や、モノの道理を冷静に分析すれば、行き過ぎた悲観論にはならないはずです。
そもそも、中国ビジネスは進出するのも、利益を出すのも難しいはずです。かと言って、ブラジルやインドにシフトとか今頃言っても、中国人や韓国企業がすでに席巻しています。日本企業の経営者なる方々も、メディアの悲観論に振り回されず、「冷静かつ本気で」中国と言う国と対峙する覚悟が問われる5年間だと私は思います。
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