2012年12月12日水曜日

■【社説】高齢化対策に口を閉ざす大統領選候補者たち


【社説】高齢化対策に口を閉ざす大統領選候補者たち
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/11/2012121100426.html
2012/12/11 09:03 朝鮮日報

 大統領選挙に出馬した与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補陣営が10日に発表した公約のうち福祉部門を見ると、4大重症疾患の治療費を全額健康保険で支給、3人目の子どもから大学登録金(入学金や授業料など)の完全免除、0-5歳の保育費全額支援などの内容が含まれている。野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補は9日、患者本人の負担金の年間100万ウォン(約7万6400円)上限制、青年求職者や廃業自営業者に対し6カ月間にわたり毎月50万ウォン(約3万8200円)の就職準備金支給、育児休暇給与を通常の賃金の40%から70%に引き上げるなどの福祉公約を発表した。

 10日の大統領選候補者テレビ討論で、朴候補は「5年間で必要な135兆ウォン(約11兆6900億円)の追加財源は、60%を政府予算の非効率性を改善することで捻出し、残り40%は非課税減免の対象縮小など税収拡大を通じて用意する」と語った。文候補陣営は「高所得者の減税撤回と大企業・高所得層の増税により、5年間で197兆ウォン(約15兆500億円)の追加財源を確保することが可能だ」と話した。このような方法で朴候補が毎年27兆ウォン(約2兆600億円)、文候補が39兆ウォン(約2兆9800億円)の財源を確保できれば、おそらくノーベル経済学賞を受賞できるだろう。言い換えれば、このような財源調達方法は信用できない。

 韓国は福祉をさらに充実させるべきだが、問題は福祉拡大の速度だ。2005年に50兆8000億ウォン(現在のレートで約3兆8800億円、以下同)だった政府の福祉支出が、来年には102兆ウォン(約7兆7900億円)となり、8年で2倍に増える。さらに朴候補は毎年27兆ウォン、文候補は39兆ウォン弱をさらに増大させるという。韓国経済がその負担に耐えられるだろうか。

 日本は先進国のうち最も早く、高齢化による福祉負担から経済の活力を失った。日本の65歳以上の高齢者人口は1990年の1489万人(人口の12%)から2010年には3083万人(同24%)にまで増加した。高齢者のための健康保険、年金支出が増加する中、昨年の福祉支出は28兆7000億円と、教育・科学予算(5兆5000億円)の5.2倍、公共事業予算(4兆9000億円)の5.8倍に達した。高齢者介護の問題も抱え、国家の未来のための投資にまで手が回らない。

 韓国の高齢化の速度は日本よりもさらに早い。健康保険での高齢患者の治療費の割合は、04年には22.9%だったが、11年には33.3%に達した。政府が健康保険につぎ込む予算は今年の5兆3000億ウォン(約4000億円)から20年には11兆8000億ウォン(約9000億円)に達する見込みだ。国民の税金で公務員年金、軍人年金、私学年金の赤字を毎年埋めなければならず、その金額は来年の3兆2800億ウォン(約2500億円)から30年には30兆ウォン(約2兆2900億円)と10倍に達する。

 与野党の大統領選候補が、高齢化の負担に押しつぶされそうな韓国の厳しい未来を知らないはずはない。しかしこの難局をどうやって乗り切るつもりかについては口を閉ざしたままだ。このままでは韓国は、隣国が高齢化の泥沼にはまりもがいているのを見ながら、何の対策もないまま同じ道を歩む愚かな国家となってしまうだろう。



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