【社説】成長談論が抜けた韓国の大統領選経済討論
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2012年12月11日17時34分 [ⓒ 中央日報]
中位投票者定理という政治学用語がある。選挙で勝つには中間層の支持を得なければならないため、各候補の公約は類似するという意味だ。昨日の大統領選挙討論がまさにそうだった。朴槿恵(パク・クネ)と文在寅(ムン・ジェイン)、いわゆる“ビッグ2”候補の経済観に大きな差はなかった。問題認識と解決方向は大同小異だ。
ともに二極化の解消、福祉拡大、経済民主化、雇用創出などを主張した。成長論理に比重を置かない点も似ている。差はほとんど「どのように」という実行案の細かな差にすぎなかった。例えば両候補とも雇用に関し、非正規職の正規職転換、非正規職差別の禁止、勤労者解雇要件の強化などを強調した。私企業の正規職転換をどれほど積極的にするかという点の違いだけだった。
福祉支出も同じく医療費負担の軽減、0-5歳児無償保育などを主張した。がんなど4大疾患から先にするか(朴候補)、患者本人の負担を100万ウォン(約7万5000円)に減らすか(文候補)という点だけが違った。大企業の町内商圏進出抑制と中小企業および零細商人保護などの経済民主化も同じだった。福祉支出の財源調達案も似ていた。増税しなくても、不必要な財政支出の改革と租税減免整備などで調達できるという立場だった。富裕層減税の中断を主張したか、しなかったかの差はあった。
違いがあるといえば、財政健全性と財閥改革の程度くらいだ。朴候補は財政健全性を強調しながら、福祉や雇用創出の段階的実行を主張した半面、文候補は財政健全性に言及しなかった。進もうとする方向は似ていて、漸進的かもう少し速く進むかという差だった。財閥改革案は違う点だった。文候補は出資総額制限制の再導入と従来の株式持ち合いの禁止を主張したが、朴候補は反対した。財閥の不公正取引を遮断するだけでも財閥は改革されるというのが、朴候補の立場だ。
討論で最も惜しまれるのは成長談論が少なかった点だ。両候補とも成長問題にはあまり言及しなかった。朴候補は新しい成長動力と経済体質の改善、これを通じた成長潜在力の拡充を話したが、強調する点はなかった。しかし成長談論がない経済討論は砂上の楼閣だ。経済が成長してこそ民生が改善され、雇用が創出され、福祉財源も確保できるからだ。
いくつか相反する政策もあったが、これをめぐる討論が十分でなかった点も惜しまれる。ビッグ2ともに非正規職の正規職化を主張したが、これが企業の競争力を弱め、これによって雇用が減る可能性についての話はなかった。両候補ともに医療費負担の軽減を叫んだだけで、そのために医療費支出をどう統制するかについての討論もなかった。統制できなければ、莫大な医療費で財政健全性が崩れ、成長潜在力が崩壊し、雇用と福祉支出がむしろ減る可能性もある。
統合進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)候補の妨害も残念だった。時間が足りないという理由もあるだろうが、全般的に大統領候補の討論とは考えにくいほど、哲学とビジョンが見えず、激しい討論もなかった。こうしたリーダーシップで、長期低成長が予想される次期政府をどう引っ張っていくのか不安を感じさせる討論だった。
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