米テキサス州の女子高生、マイクロチップ利用の生徒管理で提訴
http://jp.wsj.com/Life-Style/node_561736?mod=WSJ3items
2012年 12月 11日 18:28 JST
米テキサス州サンアントニオにある高校は今秋の新学期からマイクロチップを使った生徒の出欠確認プログラムを導入したが、宗教的理由からこのプログラムへの参加を拒否した女子生徒が裁判所に訴えた。訴えを受けた同州の連邦地方裁判所判事は来週、この高校が女子生徒に同プログラムへの参加を強制できるかどうかについて判断する。
ジョン・ジェイ・サイエンス・アンド・エンジニアリング・アカデミーは、「スマートID」と呼ばれるマイクロチップを埋め込んだバッジを生徒に持参させ、出席の確認が必ずとれるようこのプログラムを秋から導入した。州の助成金が生徒の出席率と結びついているためだ。
しかし、優秀な生徒のためのマグネットスクール(訳注:学区を超えた学校選択による通学が認められた公立学校)に通う高校2年のアンドレア・ヘルナンデスさんは11月30日、このプログラムから除外してもらうため、連邦地裁へ訴えた。福音派のキリスト教徒であるヘルナンデスさんは、バッジを身につけることは世俗の権威に服従することを意味し、新約聖書で禁じられている偶像崇拝の1つの形だと主張する。
ヘルナンデスさんと共同で訴えを起こした父親のスティーブ・ヘルナンデスさんは取材のなかで「学校で起きていることはヨハネの黙示録に書かれていることだ」とし、「彼らは(娘に偶像崇拝を)強要しようとしており、彼女は正しいことのために立ちあがっている」と話した。
連邦地裁のオーランド・ガルシア判事は17日に審問を行い、裁判が完全に決着するまで学校がこのプログラムを実施することを一時的に禁止すべきかどうかについて判断する。学校はヘルナンデスさんを転校させようとしたほか、マイクロチップを取り除くことも許可したという。それでも、バッジを見えるように持参していなければならないため、ヘルナンデスさんは依然としてこれを拒否している。
約750人の生徒が通う学校側の弁護士、クレイグ・ウッド氏は出席率に基づいた助成金拡大の一助としてバッジは合法的な手段であると話す。またバッジを利用するこのプログラムは、特定の人が学校の敷地内に立ち入る権利を持っているかどうかを素早く知ることができるため、安全性向上ためにも導入されているという。マイクロチップは学校以外の生徒の活動については追跡することはできない。
生徒の監視は何も新しいことではない。生徒の行動をモニターし、安全性を確保するため、学校は数十年間にわたり、廊下や教室、スクールバスなどにカメラを取り付けてきた。マイクロチップを使用するサンアントニオ地区のシステムも、ヒューストン郊外で2009年から生徒の安全確保を理由に始まった中学・高校によるマイクロチップ利用の行動管理と同じ流れだ。
しかし批判的な向きや反対派は、学区が導入している監視技術はますます精巧化していると指摘する。
このサンアントニオのケースが他の学区の監視プログラムにとって重要な判例となる可能性がある、と話すのはヘルナンデスさんの弁護士のジョン・ホワイトヘッド氏だ。同氏は宗教的自由を擁護するバージニア州の組織、ラザフォード・インスティテュートに所属している。
記者: Nathan Koppel 、Stephanie Banchero
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