冬のボーナスが話題、700万円からタオル2枚まで―中国
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2013年1月30日 11時54分
29日、中国では春節が間近となり、多くの人が今年の冬のボーナスに関心を寄せている。
2013年1月29日、中国では春節(旧正月、今年は2月10日)が間近となり、多くの人が今年の冬のボーナスに関心を寄せている。そんな中、広州日報は今年のボーナスの実態を探るオンライン調査を実施した。ホクホク顔の業界もあれば、懐のさびしい春節を余儀なくされている業界もあるようだ。具体的に見ると、昨年の不動産市場は低迷したものの、不動産企業の7割が昨年よりもボーナスを上げたとしており、1人当たり約10万元(約140万円)のボーナスが支給されたようだ。
さらに、銀行員はさらにホクホク顔で、20万元(約280万円)以上もざら。一方、証券業や貿易業に携わる企業の従業員は厳しい1年を過ごしたようで、回答者の多くがボーナス「ゼロ」と回答。「リストラされなかっただけでも良かった」としている。
回答者6割「ボーナスゼロ」
同調査では、回答者の61%が「不景気で、今年はボーナスゼロ」と回答。20%が「昨年より20%ダウン」、11%が「昨年と横ばい」と回答した。一方、「昨年より増加した」との回答は4%にとどまった。
気になる金額に関しては、21%が「5000元(約7万円)以下」、25%が「5000~2万元(約28万円)」、36%が「2~10万元」、12%が「10~50万元(約700万円)」と回答。「50万元以上」との回答も5%あった。
不動産業界:7割ボーナスアップ
業界別に見ると、不動産企業の70%がボーナスを上げたと回答し、最も高い比率だった。専門家によると、同業界は昨年下半期、低迷を脱したことに加え、開発業者が資金を回収してさらに利益獲得の可能性のある土地資源を購入するため、価格を下げて不動産を販売したことから、大手不動産企業十数社が2012年度の販売額目標を前倒しで達成し、2013年の業界発展も楽観視している。
不動産企業のうち、国営企業の71%、民間企業の64%がボーナスを上げたと回答。一方、外資系企業は52%にとどまった。
銀行業:280万円以上もざら
銀行関係者によると、各銀行の支店のボーナスの金額は、主に各支店の業績に基づいて、本社が決定するという。
また、銀行員のボーナスはポストとも密接な関係にあるようだ。ある商業銀行の馬・顧客マネージャー(女性)は取材に対して、「支店の店長や各部門のマネージャーなどの管理職なら50~80万元。一方、普通の顧客マネージャーなら2~10万元程度で、各営業拠点の業務スタッフなら数千元しかない」ことを明らかに。「中間管理職なら20万元もざら」という。
貿易業界は悲鳴 ほとんどがボーナスゼロ
広東省広州市の貿易企業の劉生金(リウ・ションジン)責任者は、「今は2008年の世界金融危機の時よりも厳しい」とため息をこぼす。同企業は玩具や建設資材の輸出に携わっているが、欧州連合(EU)加盟国や米国の建築資材に対する基準がますます高くなっており、欧州向けの輸出額は昨年比70%減と大幅なダウン。ただ、アフリカ向けの輸出が伸びており、なんとか持ちこたえているという。1年を通して見ると、販売額は前年比40%減となった。それに加えて、在庫を大量に抱えるほか、銀行の貸付の利息だけでも1年で2000万元(約2億8000万円)になる。そのため、従業員に支払えるボーナスがない。
証券業:業績悪化でボーナス大幅削減
ホクホク顔の銀行員とは対照的に、ファイナンシャルアドバイザーや証券ディーラーにとっては昨年、激しい1年となった。株式市場に大きく左右される証券ディーラーや投資銀行、基金業務は昨年、大幅に業績が悪化し、ボーナスの大幅な削減を余儀なくされる企業が続出した。
4年前に大学院を卒業し、中規模の証券会社に就職した陳玉(チェン・ユー)さん(女性)は、「就職して初めてのダウンになるだろう」とし、「2011年のボーナスは約6万元(約84万円)あったが、今年はこんなに不景気になるとは考えてもみなかった」と肩を落とす。
IT業:振るわずも2~3カ月分のボーナス
中国最大のネット企業・騰訊(テンセント)は大盤振る舞いとなったようだ。昨年、ある従業員は同社の冬のボーナスの平均額が4万元(約56万円)以上であることを明らかに。ボーナスには業績が直接反映されるため、最も稼いだオンラインゲーム部門には給料48カ月分のボーナスが支給されるという。同社の規定によると、スタッフの能力や成果が一定のレベルに達すると、同社の株主権獲得の申請を行える。同社のあるスタッフは最近、「今年のボーナスは昨年より20%アップするとの通知を受けた」と明らかにしている。
一方、ほとんどのIT企業は、昨年のITや通信業界の景気は悪かったと振り返っており、大幅な人員削減を敢行した会社も少なくないという。実際には、テンセントや通信機器大手・ファーウェイ(華為技術)のように、多額の利益を確保した企業は少なかった。そのため、ほとんどのIT従事者にとって、冬のボーナスが出るだけでもいい方というのが現実のようだ。広州市のあるeコマース(電子商取引)会社の責任者は、「従業員のボーナスは給料2カ月分で、約2万元(約28万円)」であることを明らかにしている。同様の水準を保っているIT企業は多く、多くのIT従事者がネット上で「ボーナスは給料の2~3カ月分」としている。
ネットユーザー「タオル2枚」
一方、ネットユーザーからは、「私の会社はボーナスなんかなく、タオルを2枚もらっただけ」「この話題になると、自尊心が破壊される」「ボーナスを支給しない会社は本当に最悪」「私の会社は春節に家のドアなどに貼るお札(喜の字を2つ並べて1文字にしたもの)と100元(約1400円)だけだった」「うちの会社は洗濯洗剤。うれしすぎる」「うちなんてボーナスどころか、去年の11月から給料がずっと未払い」「ボーナスを支給する会社なんて最悪だ。モラルがない。なぜかというと、ボーナスをもらえなかった人たちの気持ちを傷つけるから」「つらくて顔を覆いたくなる」など、悲壮な声が上がっている。
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