2013年2月24日日曜日

■済州島発のトレッキング、「九州オルレ」が人気


済州島発のトレッキング、「九州オルレ」が人気
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/24/2013022400137.html
2013/02/24 09:14

 韓国・済州島で人気のトレッキングコース「済州オルレ」の九州版として、九州観光推進機構が推進している「九州オルレ」が人気を集めている。「オルレ」とは済州島の方言で「通りから家に通じる狭い路地」という意味で、「海岸や山などを五感で感じ、自分のペースでゆっくりとコースを楽しむところが魅力」(九州オルレ公式サイト)だ。

「コース途中にある市長公邸のトイレをトレッキング客に開放します。いつでも利用してください」

 鹿児島県霧島市の前田終止(しゅうじ)市長は、九州オルレの「霧島・妙見コース」開設を控え、期待感を隠せずにいた。今月18日から21日にかけ、九州観光推進機構と社団法人済州オルレは霧島・妙見のほか、長崎県の平戸コース、熊本県の天草・松島コース、宮崎県の高千穂コースを新たに開設した。九州オルレは済州オルレのブランドをそのまま日本に輸出してつくられたトレッキングコースで、昨年2月に4コースが開設された後、1年間で8コースまで拡充された。企画名にも「オルレ」という済州島方言がそのまま使用され、コース開発のコンサルティングや案内表示のデザインなども済州オルレが提供した。

 九州オルレを開設後、観光客が増加すると、九州の地方自治体は先を争ってコース選定を始めた。昨年開設された4コースには昨年1年間で約1万人が訪れた。特別な観光資源がなかった農村にも観光客が訪れ、地元住民も喜んでいる。廃業していた食堂や商店も営業を再開した。自治体からの申請が相次いだことを受け、九州観光推進機構は7県から3コースずつ推薦を受けた。同機構は済州オルレと共同で推薦があった21コースに対する審査を実施し「実際に歩かないと見られない風景」を探した。

 日本人には有名な観光地が脱落することもある一方で、予想外の村落が選ばれることもあった。同機構は済州オルレのコンサルティングを受け、有名観光地に隠れて目立たなかった、ゆったりとした風景とストーリーを引き出した。同機構関係者は「隠された宝石を探し出す気分だ」と話した。今年1月に追加コースが決まると、対象自治体からは一斉に歓呼の声が上がった。

 16世紀にポルトガル、オランダなどと交易を始めた平戸では、オランダ商館など開港期の建築物と江戸時代に建てられた平戸城を一目で見ることができる。日本では珍しいキリスト教関連の建築物も目に付く。平戸ザビエル記念教会は異国的な情緒にあふれる。

 日本の建国神話の舞台となった高千穂は、高千穂峡の柱状節理がコース前半の目玉だ。神々が宿る複数の神社を過ぎると 丸小野地区の茶園が開ける。霧島・妙見コースでは、うっそうとした森林と高さ36メートルの犬飼滝の壮観に出会うことができる。坂本龍馬が日本最初の新婚旅行地に訪れたという温泉も見ものだ。天草・松島コースはのどかな漁村を縫うように竹林を歩くコースだ。

 九州オルレを訪れる観光客は韓国人だけではない。九州観光推進機構の藤木秀則副本部長は「昨年コースを訪れた観光客のうち日本人は30%で、増え続けるとみられる」と話した。新たに開設されたコースを回った済州オルレの徐明淑(ソ・ミョンスク)理事長は「コースをつくることも重要だが、道を維持・管理することも大切だ」と指摘した。



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