2013年2月28日木曜日

■中国、華やかになった都市で失われた人情―独紙


中国、華やかになった都市で失われた人情―独紙
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2013年2月27日 20時27分      

2013年2月25日、独紙ディ・ヴェルトに掲載された「5万人の隣人が住む高級マンション・Brilliant City(中遠両湾城)」と題した記事によると、この広大なマンション群は上海最大の超高級マンション群で、大勢の人が住居エリアで生活しているが、お互いの顔も名前も知らないという。このような「都市の中の都市」は極めて贅沢な居住施設であり、中国の将来の住宅モデルでもある。環球時報が伝えた。

住居エリアは一見したところすべてが「モデル都市」のようだ。あちこちに川が流れ、橋が架けられ、地下鉄駅まである。天まで届きそうな高層ビルが、全く同じ姿かたちで立ち並んでいる。数年前からここに住んでいる鄭さん(50)は、今日もまた道に迷ったという。あらゆるビルの外観が寸分の違いもないほど同じだからだ。ビルは全く同じ設計で、違いは皆無。道に迷うのは住民だけではない。タクシーの運転手さえもが、「高層ビル」の谷間で道に迷う始末だ。

この超高層マンションの住民は5万人、うち約5%は外国人という。ここには、学校、幼稚園、スーパー、スターバックス、フィットネスセンターなどありとあらゆる施設が揃っている。この「都市の中の都市」は、中国における現代都市生活のモデルとなっている。中国各地ではこのような大型住居エリアの建設プロジェクトが10件以上進められている。昔は誰もが小さな家に住んでいたが、今では現代的なマンションで生活している中国人がますます増えている。

しかし、このような「華麗な都市」にはデメリットもある。隣人の名前さえ知らず、憂鬱や孤独から病気になる人もいる。マンション1戸の購入価格は400万~500万元(約6000万~7500万円)する。鄭さんは2008年にマンションを購入したが、現在では当時に比べ価格はかなり高騰した。英語の教師をしているマッケンジーさん(30)は2012年秋に住み始めた。「西洋人の目から見れば、ここはあまり良い住まいとは言えない。だが、中国人にとっては非常に贅沢な住まいだ」と指摘した。最近、金魚を飼うようになった彼は「もう独りぼっちではない」。隣人とはほぼ誰とも付き合いがないという。

上海には依然、昔ながらの家が多い。低層で、下水道設備が整っていない住居も多い。しかし、近所には市場があり、住民は新鮮な野菜や活きた魚・鶏を買い求めることができる。また、隣人との付き合いも活発だ。それでも、現代的なマンションにあこがれる人は多い。上海の某シンクタンクの専門家は、「中国では、増加の一途をたどる都市人口に対応するため、今後20年以内にこのような高層マンション群が80以上建設されるだろう。中国には毎日のように『Brilliant City』が誕生している」と指摘した。



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