2011年11月24日木曜日

■震災・超円高…外国人観光客数、目標引き下げへ関連トピックス原子力発電所東京電力.


震災・超円高…外国人観光客数、目標引き下げへ関連トピックス原子力発電所東京電力.  
http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY201111240212.html
2011年11月24日14時35分.

 東日本大震災後、東京電力の原発事故などで落ち込んだ外国人観光客が戻らない。今年は去年より3割少ない年間600万人台にとどまる見通し。観光庁は2013年に1500万人、16年に2千万人の目標をたてているが、年明けにも引き下げる方向だ。

 13日、東京都内のホテルに世界の一流シェフ約10人が集まった。石川県で開かれる世界的な料理イベント「Cook It Raw」に参加するためだ。観光庁幹部は「外国人には原発事故の影響が大きい。有名な食のイベントで、日本に来ても大丈夫だと伝えたい」と張り切る。

 日本政府観光局によると、来日した外国人客は今年1~10月が509万人で、去年の同時期より30.5%減った。毎月の減少率(去年同月との比較)は4月の約60%より良くなってきたが、震災後、外国人客数が去年の同月を上回った月はない。欧州の政府債務危機をきっかけとした「超円高」も日本の敷居を高くしている。外国人にとっては、日本円での宿泊代や買い物代が自国通貨に直すと割高になるからだ。

 1ドル=75円台の戦後最高値をつけた10月は、去年の同月より15.3%減った。来日客が最も多い韓国は通貨ウォン安の影響もあって31.7%減となった。

 東京・銀座など外国人に人気の繁華街も「今も外国人が少ない」(百貨店)という。日本百貨店協会の調べでは、国内の百貨店に来た外国人客数は10月も去年同月より2割近く少ない。

 百貨店の「大丸」と「松坂屋」を持つJフロントリテイリングは、10月の外国人客数が去年同月比約3%減まで戻った。だが、茶村俊一社長は「震災の影響が残っているところに円高がきた」と警戒を解かない。

 「御殿場プレミアム・アウトレット」(静岡県御殿場市)は、10月に震災後初めて去年同月を上回った。ただ、運営会社の広報担当者は「完全回復ではない」。

 観光庁は将来的に年間3千万人という外国人客の目標は変えず、溝畑宏観光庁長官は今も「十分に達成できる」と強調する。ただ、観光業界ではすでに「日本ブームが起きない限り無理」との見方が多くなっている。



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