2011年12月22日木曜日
■バリアフリー観光:全盲男性が起業 一人旅の経験生かし
■バリアフリー観光:全盲男性が起業 一人旅の経験生かし
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111218k0000e040143000c.html
毎日新聞 2011年12月18日 15時25分
愛用のカメラを手に笑顔を見せる大平啓朗さん=北海道函館市中島町の「中島れんばいふれあいセンター」で2011年12月17日、近藤卓資撮影 北海道函館市の全盲の写真家、大平啓朗(ひろあき)さん(32)が17日、障害者向けのツアーの企画やガイドをする会社を開業した。「目が見えなくても体が不自由でも旅は楽しい」と話し、全国一人旅の体験を生かし障害者にやさしい「バリアフリー観光」の普及を目指す。
大平さんは山形大大学院生だった03年に薬品の誤飲で光を失った。その後も趣味の写真撮影を続け、音やにおいなど体に感じるタイミングでシャッターを押し続けてきた。
「目が見えなくても訓練でいろんなことができる」。09年に白杖(はくじょう)を頼りに47都道府県を1人で回り、健常者が障害者へのサポートの仕方で戸惑っていることを実感した。その後の旅行で宿泊予約を断られたこともあり、起業を決意した。
会社名は「ふらっとほ~む」とし、「ふらっと入れるフラット(平ら)な場所」という願いを込めた。スタッフは大平さんを含め3人で、来月には札幌市の旅行代理店と共同で車椅子用のリフト付き観光バスを使った函館観光ツアーを実施する。乗馬やワカサギ釣り、大平さんがガイドになるツアーも計画している。NPO法人化を目指し、「障害者と健常者の橋渡し役になりたい」と張り切っている。事務所は函館市中島町の「中島れんばいふれあいセンター」内(電話0138・87・0817)。
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