2011年12月16日金曜日

■新幹線敦賀延伸に高まる期待 富山の観光業界


新幹線敦賀延伸に高まる期待 富山の観光業界
http://www.asahi.com/travel/rail/news/OSK201112150172.html
2011年12月16日

 懸案だった北陸新幹線の金沢―敦賀間の着工が認可される見通しとなった。民主党は15日、同区間の今年度内の着工認可を政府に求める方針を明らかにした。敦賀延伸で関西方面への利便性が高まるとみられ、富山県内の観光業者らからは歓迎の声があがった。

 石井隆一知事は同日、東京都内で北陸経済連合会の幹部とともに、前田武志国土交通相に会い、北陸新幹線の整備促進と延伸を改めて要望した。県によると、石井知事は党レベルの判断のためコメントを控えたが、ある県幹部は「一日も早く正式に決めてほしい」と期待を込めた。

 2014年度末までに長野―金沢間が開業すると、県内から関西方面に向かう場合、当面は金沢で特急に乗り換えなければならない。敦賀延伸が実現すると乗換駅はより関西に近い敦賀になり、時間を短縮できるメリットがある。

 歓迎しているのは県内の観光業者。富山市で国内外の旅行業を手がけるニュージャパントラベルの松田隆社長は「いいニュースだ」と喜ぶ。「敦賀までつながれば関西との利便性が良くなる。北陸3県を新幹線が通ることで、一体感にもつながる。新幹線を使った北陸のツアーが組みやすくなり、富山の観光地としての魅力が上がるだろう」と話した。

 「敦賀までだと中途半端だが、大阪までつないでいくうえでは一歩前進だ」と受け止めるのは、街づくりや新幹線に関し提言している高岡市の映像作家炭谷壮一さん(47)。「北陸新幹線は、もともと東海道新幹線の代替機能が期待されていた。敦賀延伸が決まれば次の議論も進む。関係者には今後、いち早く大阪まで開通させる方法を検討して欲しい」と求めた。

 敦賀延伸により、次の課題の敦賀以西ルートをめぐる議論が進むことになる。現在、福井県小浜市を通る「小浜ルート」、琵琶湖西岸経由の「湖西ルート」、東海道新幹線の米原駅につなぐ「米原ルート」の三つが検討されている。7府県でつくる関西広域連合はそれぞれの費用対効果を調べており、関西の総意としてルートを選ぶ意向だ。

 富山県も石井知事が、北陸など10都府県で構成する北陸新幹線建設促進同盟会の会長として早期延伸を求めている。11月中旬にあった同盟会などによる政府や与党への陳情には、関西広域連合や関西経済連合会が初めて同行した。



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