2011年12月22日木曜日

■パラマウント落選 悲劇の地に観光客は戻るか エキスポ跡地に教育エンタメ施設


パラマウント落選 悲劇の地に観光客は戻るか エキスポ跡地に「教育エンタメ施設
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/111217/waf11121718000015-n1.htm
2011.12.17 18:00 [west経済]

 平成19年5月のジェットコースター事故の影響で閉園していた「エキスポランド」跡地(大阪府吹田市)は、28年9月までに教育と娯楽の融合をテーマにした複合施設に生まれ変わる見通しになった。職業体験のほか、英語を活用しながら楽しむなど「教育エンターテインメント」を中心に、ショッピングゾーンも併設。日本が誇る「マンガ文化」の発信など、「大阪再生」のシンボルとしての期待も高まる。ただ、立地条件などで不安材料がないとはいえず、期待通りに集客できる施設となるかどうかが、注目される。(津田大資)

「エデュテイメント」

 跡地の活性化事業について第三者委員会で審査していた大阪府は12月12日、アイデアを提案していた2事業者のうち、教育エンターテインメント施設をメーンとする「The Museum City of Expo21」のコンセプトを提案した三井不動産(東京)を最優秀提案者に選んだ。

 第三者委員会は、「教育」(エデュケーション)と「エンターテインメント」を融合させた「エデュテイメント」を前面に打ち出した点や、三井不動産の財務力や管理運営能力などを評価。「にぎわいの想像と安定した事業運営が期待できる」とした。

 同社が企画しているのは、職業体験やものづくり、スポーツ、料理などを英語で楽しみながら学ぶ体験型エンターテインメント施設▽世界的な文化となった日本の「マンガ」や「アニメ」を発信するテーマ館▽子供たちの想像力をおもちゃで育てる施設▽世界各国の大自然映像などを使ったシアターやブースのある自然体験型施設▽ワークショップや教育体験機能を持つ水族館-など、いずれも「学び」と「遊び」を一体化させているのが特徴だ。

 三井不動産は「少子高齢化や嗜好(しこう)の多様化など、消費者トレンドの変化を考慮し、多様なコンテンツを集める」としている。
 
目標は年2千万人

 跡地利用のアイデアを公募していた大阪府は、年間の集客目標を500万人(うち1割は海外から)と設定。

 これに対し、三井不動産は、教育エンターテインメント施設だけで年600万人、ショッピングゾーンなども加えた全体では年2千万人を目標としている。

 海外からの観光客も呼び込むため、集客力があり、話題性のあるショッピングゾーンも設ける方針。

 さらに、多数のスクリーンを備えた映画館(シネマコンプレックス)や、スポーツ・レクリエーション施設、エンターテインメント性の高いレストランなどの設置も予定。流行の変遷に対応できるよう、開業後も積極的に施設を入れ替える方針だ。

 三井不動産は「将来にわたって時代のニーズを捉え続ける施設になる」と自信をみせる。
 

財務力がカギ

 事業選定にあたっては、早い時期から米映画大手「パラマウント・ピクチャーズ」がテーマパークとして名乗りを上げ、大阪府知事時代に次期大阪市長の橋下徹氏も誘致に前向きな姿勢をみせていたことから、一時は最有力と目されていた。

 映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(大阪市此花区)が年間約800万人の集客力を持つため、「映画のテーマパークなら、国内外から安定した集客が望める」と期待する関係者もいたが、審査では三井不動産に軍配が上がった。



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