2011年12月15日木曜日
■観光客:10年度の県内、1億2368万人 前年度比239万9000人増
観光客:10年度の県内、1億2368万人 前年度比239万9000人増
波及効果1兆5800億円 /兵庫
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20111215ddlk28020399000c.html
2011年12月15日 地方版
◇「東日本」風評影響、外国人減り今後は不透明
10年度に県内を訪れた観光客数は1億2368万人と前年度より239万9000人(2・0%)増えたことが県のまとめで分かった。観光による消費額から導き出した経済波及効果は1兆5800億円に上る。ただ、東日本大震災による風評被害の影響で外国からの観光客が大きく落ち込んだこともあり、今後は不透明な状況だ。
県はこれまで独自の基準で観光客数を調査してきたが、今回は観光庁が提示した共通基準に基づき、結果をまとめた。ただ、旧基準で比べてみても前年度からの伸び傾向は変わらなかった。
地域別にみると、丹波(前年度比21・7%増)と北播磨(同19・3%増)が観光客数を大きく伸ばした。いずれも新基準で「道の駅」の観光客数を広く含めるようになった影響が出た。一方、最も観客数が落ち込んだのが中播磨の17・3%減。昨年4月から改修工事が本格化した姫路城の観光客数が、前年度より110万5000人(70・7%)少ない45万8000人と大幅減になった影響が出た。
主要な観光地で最も観光客数が多かったのは阪神甲子園球場(西宮市)の406万7000人。前年度と比べても13万1000人増えている。次いで県立明石公園(明石市)277万9000人▽王子動物園(神戸市)130万4000人▽須磨海浜水族園(同)105万2000人▽県立美術館(同)107万1000人--などが上位を占めた。
これらの結果から、交通費や宿泊費、飲食費、土産物代などに費やした県内の観光消費額は1兆496億円と算定。経済波及効果はこれに宿泊施設の食材調達費などを間接効果として5304億円を加えた。波及効果などを考慮した雇用創出効果も約16万人に上る。
3月の東日本大震災で観光を巡る状況は一変したが、県観光交流課は「外国人観光客の占める割合はそれほど多くなく、東日本から西日本に人の流れがシフトした状況もある。影響がどう出ているかは調査してみないと分からない」と指摘している。
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