2012年3月23日金曜日

■済州空港「ぼったくり」タクシー、2人逮捕・17人書類送検



済州空港「ぼったくり」タクシー、2人逮捕・17人書類送検
空港の長距離客待ちレーンを9年間掌握
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/03/19/2012031901040.html
2012/03/19 11:05

 2008年、済州国際空港の秩序維持に責任を持つ済州道自治警察に、あるタクシー運転手からの通報が寄せられた。「客を乗せるため、長距離タクシーの客待ちレーンに並んでいると、他のタクシーにたびたび割り込まれる」という内容だった。自治警察の警察官3人が客待ちレーンに急行したところ、あるタクシー運転手がトランクからゴルフクラブを取り出し、ほかのタクシーを襲撃した。通報したタクシー運転手はこの様子を見て空港を離れ、難を逃れた。自治警察も通報者がいなくなったという理由で、空港を立ち去った。

 済州地方警察庁は18日「暴力団型の組織を結成し、10年近くにわたって違法なぼったくり行為を続けてきた容疑で、タクシー運転手団体のトップK容疑者(55)ら2人を逮捕するとともに、17人を業務妨害容疑で書類送検した」と発表した。

 警察の調べによると、K容疑者らはほかのタクシーが近付くと、割り込むなどの手口で営業を妨害した。2003年から9年にわたり、このような手法で、済州観光の出発点である空港の長距離客待ちレーンを掌握し、済州の実情を知らない韓国内外の観光客たちを相手に暴利をむさぼった。当初は約20台のタクシーが組織を結成したが、暴力的な独占行為だと気付かれないよう、一般のタクシー約60台も組織に参加させ、ぼったくりの疑いが持たれにくい長距離の客を乗せた。警察は「このような手法により、組織的な違法行為が長い間発覚しなかった」と説明した。だが、タクシー運転手Aさん(46)は「運転手たちがこれまで何度も苦情を寄せてきたが、10年もの間取り締まりも行わなかったのは理解に苦しむ」と話した。

 警察によると、K容疑者らの組織のタクシーを利用した観光客Bさん(47)=ソウル市=の家族は、西帰浦市の中文観光団地にある博物館に行くよう求めたが、運転手に「展示物の内容が似ている」として強引に勧められ、入場料が1人1万5000ウォン(約1100円)もする観光施設に30分間滞在する羽目になった。さらに、運転手の案内で向かった飲食店で、料金が高い割に内容が不十分な夕食を食べ、宿に行く前には予定に入っていなかった農水産物販売業者にも立ち寄った。

 済州地方警察庁のチャン・ウォンソク強力(凶悪犯罪担当)係長は「K容疑者らは、会費として20万-30万ウォン(約1万5000-2万2000円)を集め『問題が起こった場合は会費で処理する』といった、暴力団とよく似たルールを作り、絶対服従を命じるなど、暴力団型の組織運営を行ってきた」と語った。

 また、Bさんのような観光客を特定の業者に案内する際の手数料を組織単位で管理し、年間に5700万ウォン(約420万円)ほどの運営費を受け取っていたという。警察は、K容疑者らの組織に属する運転手たちが、違法な手口により、一般の運転手の収入(月200万ウォン=約15万円)の2倍以上の収入を得ていた、と説明した。




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