2012年3月5日月曜日

■外国人客 関西にカムバック…すし握り体験など、あの手この手


外国人客 関西にカムバック…すし握り体験など、あの手この手
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120305-OYO1T00724.htm?from=top

 東日本大震災で減少した外国人観光客を呼び戻そうと、関西の観光業者や自治体が集客作戦を展開している。訪日外国人は2010年に過去最多の861万人を記録。しかし、昨年は622万人(推計)まで落ち込んでおり、各地の模索が続く。

 2月14日、大阪・ミナミの「道頓堀ホテル」。30人の外国人宿泊客が職人の手ほどきを受けながら、握りずし作りに挑んだ。マレーシア人のルー・サンさん(31)は「買い物だけではない日本の魅力に触れられた。友人に教えてあげたい」と笑顔を見せた。

 同ホテルでは震災後、宿泊客の約7割を占める外国人が激減。誘客策として支配人の橋本明元さん(36)が「日本食体験」を企画し、週1回開いている。橋本さんは毎月のように香港や台湾を訪れ、同イベントを旅行会社にPR。「大阪ですしが握れる」と評判になり、客足は震災前を上回るようになったという。

 京都市は3000万円の補正予算を組み、福島第一原発事故による風評対策に取り組む。これまでに外国メディアや観光業者126社の194人を無料招待するなどして、安全をアピールした。フランスの旅行業者パトリック・ガルダンさん(50)は「日常生活はフランスと変わりなく、安心した。関西を巡るプランを売り出したい」と意気込む。

 同市内の宿泊施設「カオサン京都ゲストハウス」は、インターネットの交流サイト「フェイスブック」に着目。その日の外国人客がリポーターになり、同施設のページに「安全なのは、来ればわかるよ」などと書き込む。受付担当の川口絵理さん(34)は「正しい情報を地道に発信したい」と話す。

 奈良県は、訪日経験のある女性個人客にターゲットを絞る。初来日の団体客は、大阪や京都を観光や宿泊の拠点とすることが多いため、すみ分けを図る。

 震災後、県は台湾の旅行会社を通じ、A5判約20ページの女性向けガイドブック1万3000部を配布。史跡や寺社を紹介し、スイーツやショッピング情報も掲載した。台湾の女性タレントを起用した12年版も作製中で、韓国版、香港版も予定。担当者は「彼女たちの心をつかみ、再起につなげたい」という。

(2012年3月5日  読売新聞)



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