■BSE感染牛に不安広がる、米政府は安全性強調 韓国では販売中止も
http://www.cnn.co.jp/business/30006386.html
2012.04.26 Thu posted at: 11:08 JST
(CNN) 米国で6年ぶりにBSE(牛海綿状脳症)感染牛が見つかった問題で、米当局はこの牛は人間の食用ではなく、牛肉の安全性に影響はないと強調している。しかし不安は各国に広がり、韓国では米国産牛肉の販売を中止する業者も現れた。
BSE感染はカリフォルニア州中部の乳牛で確認された。米当局によると、感染牛は人間用の食肉の処理工程には入っておらず、感染源は汚染された動物性飼料ではないとみられる。農務省の専門家は「食品の流通や人間の健康が危険にさらされることは一切なかった」と強調している。
BSEは大抵の場合、肉骨粉などの動物性飼料を通じて牛に感染する。しかし農務省によれば、今回確認されたのは特異な形態のBSEで、飼料汚染が原因ではないようだという。
米消費者団体、公益科学センター(CSPI)も、消費者が予防策を講じる必要はないと指摘。「1頭の牛がBSEに感染したというだけでは消費者に重大な懸念を生じさせる理由にはならない。牛肉や乳製品が安全ではないと考える根拠はない」と話している。
感染牛の死骸は、動物副産物加工業者ベーカー・コモディティーズのカリフォルニア州の処理施設にあったという。同社が4月18日に抜き取り検査を行い、サンプルをアイオワ州にある農務省の研究所に送って調べた結果、BESの陽性反応が出た。
死骸は25日現在、隔離された状態にあり、廃棄方法について農務省の指示を待っている段階だという。
同社はカリフォルニア州中部セントラルバレー地区の酪農場から牛の死骸を引き取って処理しているが、農務省はまだ調査中であることを理由に、問題の牛が飼育されていた酪農場の公表を控えている。カリフォルニア州農務局は、農務省と連携して、ほかの牛にも危険がないかどうか調査すると発表した。
一方、米国産牛肉の最大級の輸入国である韓国では、小売り大手のロッテマートが米国産牛肉を売り場から撤去した。同社は「お客様の不安を和らげるため、一時的に米国産牛肉の販売を中止している」と説明する。
韓国政府は米国からの輸入牛肉に対する検査態勢を強化すると表明したが、現時点で輸入停止には至っていない。
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