2012年12月13日木曜日

■「2030年の世界、アジアパワーの時代に」


「2030年の世界、アジアパワーの時代に」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/12/2012121201666.html
2012/12/12 14:37 朝鮮日報

米国家情報会議が予測

 米国家情報会議(NIC)は10日、「グローバル・トレンド2030」と題する報告書で「2030年にはアジアが北米と欧州を合わせたよりも大きなパワーを持つことになる」と指摘。その上で「これからの世界は個人の権限が強調され、国家権力が分散される傾向にあるため、中国であれ米国であれ『絶対的覇権国』はない」との見方を示した。

 報告書は経済規模、人口、技術投資、軍事費支出の面で、2030年にはアジアが北米と欧州の合計を上回ると予測した。欧州、ロシアは下降線をたどり、アジアは経済・軍事力で世界の他地域を圧倒する見通しだ。特に中国は2030年直前に米国を抜き、世界最大の経済大国に浮上するとみられる。

 報告書は、国際政治で米国が優位に立つ「パックス・アメリカーナ」の構図が揺らぐ、旧ソ連崩壊以降に登場した「唯一の大国」の時代は終わったと指摘する一方で、中国が現在の米国のような地位に立つことはできないとの見方を示した。

 米国は経済規模で中国に追い付かれても世界的問題で協調を生み出すことができる唯一の国として、国際舞台で中心的役割を引き続き果たすとの見方だ。いわゆる「同等な存在の中での一番手(first among equals)」だ。NICのクリストファー・コジム委員長は「どんなシナリオでも米国の役割を果たすことができる能力を備えた国家はない」と指摘した。

■中国の景気低迷でアジアに危機

 中国については悲観的な見通しも同時に示した。報告書は「中国経済が低迷すれば、東アジア全体が動揺し、(中国の)内部不安と同時に域内への波及効果に対する不安感を高めることになる」と指摘。その上で、貧富の差のよる対立、チベット、ウイグルなどの地域での分離独立運動が強まる可能性があるとし「中国指導部が国内問題に対する関心を外部へとそらすため、予測不能な攻撃的行動を起こす可能性がある」と予測した。

 日本については「急速な高齢化と人口減少で国力が徐々に後退する」とする一方で、東アジアで米国の役割が低下し、域内各国が国力を争う「力の均衡」が生まれれば、一部の国が米国の提供してきた安全保障に代わり、核開発に乗り出す可能性があると指摘した。これは日本を指した言及と受け止められている。

■テロの質的変化

 報告書はさらに、「宗教戦争」の様相を呈しているイスラム武装勢力の対米テロは2030年までにほとんど消滅すると予測。しかし、これまで国家の占有物だった殺傷兵器の製造法を個人が知るケースが多くなり、多数の「個人テロリスト」が量産される可能性があるとした。個人の力が強まり、テロの性質が変わるという意味だ。

 現在71億人の世界人口は2030年には83億人に迫ると予想される。これに伴い水、食糧、エネルギーの需要がそれぞれ35%、40%、50%増える見通しだ。中国、インドなどの国が富の拡大でより多くの食糧を輸入するようになり、国際的に食糧価格が高騰し、低所得国の社会不安要因になる可能性も指摘された。

■米国家情報会議(NIC)とは

 米情報当局を統括する国家情報長官の傘下機関で、中長期の戦略立案を主な任務としている。NICは新政権の長期戦略立案を支援するため、米大統領選が行われる年に情報当局や世界の専門家の意見を集めた報告書「グローバル・トレンド」をまとめている。




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