【コラム】「日本の自殺」
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2012/12/09 06:40 朝鮮日報
英国の経済週刊誌『エコノミスト』は「2050年の世界」と題する本を通じて、日本が全世界の国内総生産(GDP)に占める割合が2010年の5.8%から50年には1.9%に減少するだろうと見通した。1人当たりのGDPは、韓国の半分の水準に減少するという見方も出ている。
日本没落論の根拠は、技術競争力や勤労意欲の低下によるものではなく、高齢者大国化によるものだ。日本は11年に約1億2700万人だった人口が、50年には約9700万人に減少する。高齢化率が23%から40%にまで上昇し、平均年齢が52.3歳と高まる。さらに勤労年齢の若者が急減する上に、支援を受けるべき高齢者が急増する。これらは全て20年間の景気低迷、財政赤字の急増、高齢化問題にまともに対処できていないことが大きな原因だ。
そんな日本では最近、政治的リーダーシップ不在のため自滅するという「日本の自殺」と題する論文が話題となっている。1970年代に発表されたこの論文は、今の状況を正確に予言しているという理由で、再び注目を集めている。総選挙(12月16日)が近づいているが、人口減少など危機の本質については論争すらない。政治指導者は19世紀に時計を逆戻りさせたようなスローガンを叫んでいる。次期総理として有力な自民党の安倍晋三総裁や、第3勢力として浮上している石原慎太郎・前東京都知事、橋下徹・大阪市長らは憲法改正、軍隊保有、愛国教育などを主張している。
富国強兵は扇動的なスローガンとして掲げられるのではない。軍隊を作っても入隊する若者がおらず、工場を建てても勤労者を集めることができない、というのが日本の未来だ。安倍総裁は「強い国土」を作るとして、10年間で200兆円を投資、高速道路などの土木工事を行うと公約した。人口減少で熊やリスが走り回る道路が続出するだろうという現実には目をつぶっている。
日本は人口減少を防ぐため、出産支援などさまざまな政策を行ってきたが、どれも失敗に終わった。開放的な社会の雰囲気を作り出し、外国人と共生する方法以外には対策がないにもかかわらず、「外国人嫌悪」「排外主義」が強まっている。中国人や韓国人が(日本人の)仕事を奪い「安心・安全」の日本社会を犯罪に染めるだろう、という主張がまん延している。中国領事館の建設計画に対し「地域がチャイナ・タウン化して犯罪が増加する」として反対運動を繰り広げている。日本で生まれ、税金を支払い続けている在日韓国人から少額の政治献金を受け取ったことが、大臣の辞職理由となった。在日3世で日本国籍を持つソフトバンク孫正義社長が、ハリケーンの被害を受けた米国に50万ドル(約4116万円)を寄付したところ、一部のインターネット利用者から「売国奴」と攻撃された。
これらは、内部の危機を解決できない無能さを外部で敵を作り、(責任を)転嫁することで解決しようとする一部の政治指導者たちの扇動が、一般市民に伝染したという証拠だ。小説家の村上春樹氏の言葉のように安い酒(極端なナショナリズム)に酔って騒動を起こせば、しばらく現実を忘れられるが、だからといって現実が変わるわけではない。政治指導者の扇動は選挙の際の得票に役立つかもしれないが、国家の未来をむしばんでいる。
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