ノーベル文学賞の莫言氏「文学は政治よりはるかに素晴らしい」
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=1211&f=national_1211_003.shtml
2012/12/11(火) 08:41
今年のノーベル文学賞を受賞した中国の作家、莫言氏の朗読会とシンポジウムが9日、スウェーデンのストックホルム大学で開かれた。莫言氏は「文学は政治よりはるかに素晴らしい。ケンカを教える政治より、恋愛を教えてくれる文学にもっと関心を持つようお勧めする」とユーモアと皮肉を交えて語った。中国紙、新京報などが伝えた。(写真は9日、ストックホルムで現地の華僑と餃子を作る莫言氏。
一般公開の朗読会で、莫言氏は短編小説『狼』と長編小説『生死疲労』(邦題:『転生無限』)の一部をスウェーデン語の通訳を交えて朗読した。その後の質疑応答で自らの文学と世界観を語った。
司会が「あなたが受賞したのは文学賞ですが、ご存知のように多くの人が政治方面の質問をしています。どんな見解をお持ちですか」と尋ねると、「政治は政治家が考えること。私の回答はおそらく不正確で、読者をミスリードしてしまうだろう。だから私はあまり答えたくない」と直接の回答は避けつつ、「だが私の小説の中には政治が豊富に盛り込まれている」と述べた。
「賢明な読者なら、文学は政治よりはるかに素晴らしいということに気付くだろう。政治は争い、出し抜くことを教えてくれるが、文学は恋愛を教えてくれる。だから皆さんには、恋愛を教えてくれる文学にもっと関心を持ち、ケンカを教える政治にはあまり関心を持たないようお勧めする」とユーモアたっぷりに答え、会場の笑いを誘った。
また作品の思想について、「テーマがストレートでシンプルな作品なら誤解されることもないだろう。優れた作品ほど曲解されやすい。私は、賢明な作家は自らの思想を作品の奥深くに隠しておくものと考えている。そして登場人物に自分の思想を語らせるはずだ。だから優れた作品は矛盾とパラドックスに満ちている。そんな作品を書けるよう引き続き努力したい」と語った。
莫言氏は受賞決定直後に、2010年のノーベル平和賞を受賞した獄中の民主活動家、劉暁波氏について「できるだけ早く自由を得てほしい」と述べたが、その後は意見表明を避けている。中国作家協会の副主席で「体制側の作家」との批判もあるが、「莫言」(言うなかれ)という意味深なペンネームで、マジックリアリズムと呼ばれる表現技法を駆使した作品は「寓意に満ちている」とも評される。7日の受賞講演では自らを中国の伝統的な「ストーリーテラー」と称した。
0 件のコメント:
コメントを投稿