2013年1月5日土曜日

■「貧乏人は一生貧乏」 ソウル大卒の若き専門職の嘆き


「貧乏人は一生貧乏」 ソウル大卒の若き専門職の嘆き
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/01/05/2013010500441.html
2013/01/05 10:55 朝鮮日報

 昨年12月、ソウル大学のインターネットコミュニティーに、専門職に従事する卒業生の投稿が載った。「これだけ苦労しても、貧しさから抜け出すのは難しい。周囲の人たちは、専門職なら金をたくさん稼いでいるだろうと思って『おごってくれ』とたわごとを言うが、昔の医師・弁護士とは違う。貧困家庭出身の20-30代の専門職は金持ちになれるのだろうか」

 貧困家庭の出身ながらも自力で生計を立てられるようになった男性、いわゆる「ケリョンナム(小川〈ケチョン〉から竜〈リョン〉になった男〈ナム〉)」の悲哀は続く。ある卒業生は「(現役の)専門職どころか専門職のおじいさんになっても、銀のさじをくわえて生まれてきた子どもの、爪の垢にすら劣る」と書き込んだ。また「小川から竜が生まれる時代は既に終わった」という卒業生の書き込みもあった。ソウル大学のコミュニティーは、在学生だけでなく社会に出た卒業生も利用できる。

 ソウル大学社会学科の鄭根埴(チョン・グンシク)教授は「貧しい人の成功神話が少なくなったのは、韓国社会が、本人の努力で移動可能な『階級社会』ではなく、両親の財産が子どもの暮らしを左右する『身分社会』になる兆しを示しているのかもしれない」と語った。

 しかし、こうした卒業生たちの悲観的な書き込みに同意できないという意見も多い。あるソウル大生は、年俸を職業選択の唯一の基準と考えるような意見を批判し「世の中を非難するなと言うつもりはないが、あまり憂鬱(ゆううつ)にならず、自分が得意なことをやろう。本を書いたり企業を引っ張ったりしている皆さんが、うまくできることは多い」と主張した。「金持ちになりたくて仕事に就くわけではないのに、金持ちのつま先にも及ばないといって自暴自棄になっていいのだろうか」という自省もあった。

 ソウル大学のある教授は「ソウル大学出身の専門職は、それでも上位1%以内の『選ばれた少数』だ。最近の地方大学出身者は、就職そのものが不可能だと叫んでいるのに、高所得の名門大学出身者のこうした訴えは、多くの人々に違和感を抱かせるだけ。金が第一という世の中を反映しているようで苦々しい」と語った。



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