<レコチャ広場>日本に好感を寄せる東南アジア諸国=大きい、中国の日本観との差―中国人ジャーナリスト
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2013年1月30日 22時26分
2013年1月29日、フリージャーナリストの程万軍(チョン・ワンジュン)氏はブログエントリー「日本はどうやって東南アジア諸国から好感を得ているのか」を掲載した。以下はその内容。
近頃、環球時報の記者が、ミャンマーやベトナム、タイを含むASEAN諸国の現代の日本人に対する好感度はかなり高いと報じた。中国の読者にとっては理解できないことだろう。なぜなら、ASEAN諸国も中国と同様、日本の侵略を受けてきたからだ。だが、彼らの日本人に対する印象は過去の影響を受けておらず、中国人のように日本を嫌うこともない。
環球時報の記者はその理由を日本の経済にあるとして、日本が東南アジアに投資、援助しているからだと述べた。だが、中国は政府に、日本は民間に恩恵を与えるという違いはあれど、日本だけではなく、中国も金は与えている。政府に好かれるか、国民に好かれるか、一つの問題ではあるが、それだけですべてを説明することは出来ないだろう。
もちろん、経済的には日本は東南アジア諸国を感服させるハードパワーを備えている。東南アジア市場で、コストパフォーマンスを除けば中国製品は日本製品に何の優位性も持っていない。品質面で日本製は中国製に勝る、これは争いようのない事実だ。だが、日本の自動車用の電子製品は中国でも人気があり、日本は投資によって中国に大きく貢献している。それでは、なぜ日本が好きな中国人は少ないのだろうか。これには経済以外の理由を見つけ出さなければならないだろう。その根本をたどると、やはりソフトパワーの探究を抜きにしては語れない。
日本による侵略の歴史について、東南アジア諸国の多くでは、過去のツケを今の日本人に払わせてはならないと考えられている。進んだ歴史観であり、中国人は過去と現在の日本を完全に分けてしまうこの考え方に賛同できないだろう。少なくとも日本政府に対する認識のレベルでは、今も複雑に絡み合った関係が存在すると考えられるからだ。
なぜ東南アジア諸国と中国の、日本に対する認識は一致しないのだろうか。私は、東南アジアが日本に対して寛大なのは、日本の「ソフトパワーによる貢献」に対する理解が異なるからだと考えている。
日本は第二次大戦中、東南アジアの戦場で、意図的に東洋文明の体現者として振る舞い、日本式「モンロー主義宣言」によって白人の植民者を追い出した。これは、西洋の植民地にされた東南アジアの民族指導者にも利用された。ミャンマーの独立運動家アウンサンは、日本と手を組んでイギリス人を追い出した。タイやベトナム、インドネシアもこれと似た経験をしている。これらの国々はフランスの侵略者を嫌いながらも実力が足りず、東洋の新たな覇王である日本が彼らに希望をもたらしたのである。
先日、日本の麻生太郎副総理がミャンマーで日本軍の墓地を訪問した。現地では中国の遠征軍の家族を除き、抗議やデモが起こることはなく、ミャンマーのメディアからも抗議や不満の声は聞こえなかった。中国では想像もできないことだ。鳩山由紀夫元首相が訪中し、南京大虐殺の犠牲者の霊前で手を合わせて謝罪したことを考えると、中国とASEAN諸国の対日観の違いがよくわかる。
中国ではテレビをつけるとホームドラマか抗日ドラマが放映されているが、ミャンマーやフィリピン、インドネシア、ベトナム等の東南アジア諸国で抗日を題材とした映像作品は極めて少ない。安倍政権も初外遊を東南アジアに選び、過去と現代における日本のイメージを良好化し、再び「非白人世界」のリーダーとしての役割を果たそうとしている。この点において、彼らは上々のスタートを切っており、中国の先を走っている。
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