2012年1月14日土曜日
■中国式宴会と「礼」の文化
中国式宴会と「礼」の文化
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0104&f=column_0104_003.shtml
【コラム】 2012/01/04(水) 13:22
日本経営管理教育協会が見る中国
第184回-笠原維信(日本経営管理教育協会副会長)
中国式宴会とは
10年前にJICAの調査団のメンバーとして瀋陽に行ったとき、JICAの中国駐在スタッフから中国式宴会についてのガイダンスを受けた。中国側の歓迎宴、日本側の答礼宴と宴会が続いたが、中国式宴会は独特だ。今日では、中国式宴会のことは中国ビジネスマナーの本に出ているので、よく知られるようになった。そのポイントを挙げ、礼の文化として取り上げてみたい。
中国側の歓迎宴(接風という)
(1)席次の決定。主人(中国側のホスト)が最上席、その右隣に日本側のトップ(団長)、左に副団長、団長の隣に通訳。以下、序列に応じて日中の出席者を配置する。席次に気を使うので、両方の幹事で事前によく相談する。
(2)出迎え。主人側が先に来て入口で客を出迎える。客はまとまって入場する。
(3)あいさつ。主人の挨拶のなかで客人の団長、幹部の役職と名前をあげ謝意を述べる。
(4)乾杯(カンペイ)。小さなグラスに紹興酒など度の強い酒を入れ、一気に飲み干す。グラスの底を見せて空になっていることを示す。
(5)料理は大皿で出る。「請」(どうぞ)と勧められてから手をつけること。最初に主人が左右の客人の分を取り分けて勧める場合がある(敬菜という)。以下は自由だが、日本の無礼講という習慣はない。料理は歓迎の意味で余分に出る。日本人は食べ残しが気になるが、余すくらいで丁度よい。
(6)途中で幹部のあいさつが入る。その時も乾杯。日本人は酒に弱いので、白酒を飲みすぎて失敗しないように要注意。
(7)日本側の応礼のあいさつ。タイミングを見て行い、ホストへの謝意を表す。相手の面子を立てるのである。
(8)プレゼントの交換。団へのプレゼント、団員へのプレゼント(手土産)がある。前者は会の始め、後者は別れぎわにホストから手渡す。
(9)微妙な政治問題、歴史問題等の話題は避ける。友好第一。
(10)日本側の答礼宴(回請という)。慣例として、返礼の答礼宴を行う。
中国式宴会と礼の文化
中国式宴会のマナーの背景にあるものは、次のようなことである。
1.タテ社会であり、役職と序列、上下関係を重んじる。
2.面子を立てる。相手への謝意をあいさつに入れないと、「失礼」になる。
3.贈答の習慣。ギブアンドテイクの関係。先にギブし後からテイク。もらったらお返しを忘れずに。
4.飲食の重視(神聖視)。飲食のマナーをみて、相手の人間性を判断するのである。
こう見てくると、中国式宴会は、中国特有の礼の文化の一つであることがわかる。
儒教のキーワードが礼で、礼の思想は2千年以上の歴史がある。
日本は、平安時代の唐の礼制を取り入れ、江戸幕府は儒教を取り入れたので、日本でも礼は日常生活の規範となっていて、礼儀、祭礼、礼装、敬礼、謝礼、礼金など、礼のつく言葉は多い。
礼の文化は日中で共通点も多いが、相違点もある。とくに「面子を重んじる」ことは、日本人はあまり意識しないことである。マナーの背景にある価値観や文化の違いを理解したいものである。
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