2012年3月23日金曜日

■中国で日本食人気 本場とは少し違う「日本料理店」



中国で日本食人気 本場とは少し違う「日本料理店」
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0323&f=column_0323_008.shtml
2012/03/23(金) 10:38

 最近中国のテレビドラマで、お父さんが娘に「期末試験でよい成績を取ったら日本料理をごちそうしてあげよう」というセリフを聞いて、生ものを口にしなかった中国人の嗜好の変化を感じ取った。

 中国人は、広東など一部の南部の人以外、生魚は口にしなかったが、日本への観光旅行が解禁されて以来、すでに大勢の人たちが日本を訪れ、パック旅行のランクにもよるが、一応何らかの形で日本食を賞味してきているので、帰国後ときどき中国の「日本料理店」で食事をしているらしい。日本料理はダイエットによい、メタボ予防によい、と口コミで伝わっていることも人気の要因だ。

 「日本料理」といっても、日本国内の本場の料理とはいくらか違ったものと言った方がよいが、とにかく、日本以外のところで賞味できる「日本料理」は、どうしてもこうした「進化形」、「変化形」とならざるを得ない。食材、調味料が必ずしも日本と同じものとは限らないし、料理人が日本人である場合は、比較的本場の料理を賞味することができるが、お店によっては、留学や語学研修で日本に数年滞在した人たちが、アルバイト先で見よう見まねで身につけた調理法で「日本料理らしきもの」を作っていることもある。

 日本関連の仕事を続けてきたので、私には「日本通」という「虚像」ができてしまっており、よく日本料理についてたずねられるので、ときどきいろいろな資料に目を通してなるべく常識程度のことは知っておくことにしているが、仕事でなが年日本に滞在した私にしても、日本料理を専門に研究したわけではないので、なるべく知ったかぶりをすることだけは避けている。

 中国に出店している「日本料理店」のほとんどは、日本で言えば居酒屋風のお店である。ファイブスタークラスのホテルに出店している店の中には、かなり格上のものがあるが、あまり高級すぎるとコスト高となり経営が成り立たなくなるので、大部分の店はやはり居酒屋風のものである。

 「ウェートレスたちが一応日本語を使っているが、その日本語はたどたどしい」と、日本の新聞記事で読んだ。そして、「和服」らしき制服もどうも変だと言うが、これはどうしようもないことだと思う。地方から出てきた若い女性たちに短期間の特訓で日本語を覚えさせただけでも高く評価するべきだと思う。また、日本の料亭のような和服をすべてのウェートレスに着せるのでは、お店の経営が成り立たなくなるのではないだろうか。

 ところで、北京にはカナダ人の経営する「日本料理店」もあり、かなりの客入りのようだが、これは「創作日本料理」と言った方がよい。「SUSHI GRILL」という店名がついているのだからまさにグリルであろう。中国人客たちはそれでも「日本料理」として賞味しているようだ。ニューヨークにも「日本料理店」があるらしいが、そういうところの料理はどうだろう。私見ではあるが、私はいつも知人に本場の日本料理を賞味したいなら、やはり日本へ観光に行くことだと言っている。これはなにも中国に出店しているお店には行くなと言っているわけではないので、誤解のないように。聞くところによると、中国料理の一大体系をなす広東料理も、本場のものを賞味するには広州か香港へ行った方がよいといわれているが、食文化というものはそういうものらしい。




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