四国遍路の目的は?/韓国の四国学院大生が論文
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/20120415000091
2012/04/15 09:51 四国ニュース
四国学院大(香川県善通寺市)大学院修士課程を3月に修了した韓国出身の權恵琳(クォンヘリム)さん(26)が、四国遍路についてまとめた論文「なぜ、人は巡礼にでるのだろう」で、お遍路さんの目的が45年前に比べ、純粋な「信仰心」から「自分探し」や「健康づくり」などに変化していることが明らかになった。權さんは「お遍路がある意味、現代の多様化する価値観を象徴しているのでは」と分析している。
韓国には宗教的な巡礼がなく、權さんは、同市内などで見かける白衣、すげ笠(がさ)姿のお遍路さんに興味を持ち、修士論文のテーマに選択。自らも昨年3月と4~5月、9~10月の3回、計27日間四国遍路を行い、四国4県の遍路宿などで出会った人にアンケートを行った。
回答者は100人で、男性が59人で女性は41人。30代(26%)と60代(25%)が多く、20代以下は15%だった。1人での巡礼者が全体の6割を占めた。
遍路の目的は「修行(自分探し)」が28%で最も多かった。次いで「信仰と観光を兼ねて」が23%、「健康づくり」が21%。純粋に「信仰のため」と答えた人は5%にすぎなかった。
1966年のデータ(前田卓著「巡礼の社会学」)では、「信仰のため」が52・3%。「修行」は5・2%で、数値が逆転した格好。レジャーや健康という目的も加わり、「自分の楽しみのため」という要素が強まっていることがうかがえる。
權さんは「歩き遍路は特に大きな達成感を得られる。遍路同士の仲間意識やお接待での心の触れ合いが生まれるなど、不安定な現代社会で心の不安を除く意義もあるのでは」と話した。指導に当たった同大の大木祐治教授は「現代の日本文化を考察する上で、非常に興味深い論文」としている。
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