2012年3月23日金曜日
■【上海ブログ】NBAジェレミー・リンの大活躍と、名作『スラムダンク』
【上海ブログ】NBAジェレミー・リンの大活躍と、名作『スラムダンク』
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0323&f=national_0323_018.shtml
2012/03/23(金) 12:59
NBAニューヨーク・ニックスに所属しているジェレミー・リン(林書豪)選手がNBAにおいて旋風を巻き起こしている、ということは、日本でも少し報道された。台湾系ということもあり、中国では大騒ぎだ。そもそも中国ではNBAやバスケットボールの人気が極めて高い。NBAは百度において検索数上位の常連ワードであるが、最近では「林書豪」もトップ100内に定着しつつある。
あるユーザーが微博(ウェイボー)で、「井上雄彦は、ジェレミー・リンを主人公にしたSLAM DUNKライクの漫画を描くべきだ」とツイートしていた。『SLAM DUNK』(スラムダンク)は説明不要だろう。バスケットボールを題材とした日本の漫画・アニメの不朽の名作だ。井上雄彦氏はその原作者である。
このツイートは、1.連載終了してから長い時間が経っているにもかかわらず、井上雄彦氏とスラムダンクへの変わらないリスペクトが現れていること、2.ジェレミー・リン人気そのものを示すもの、3.リスペクトしながら、スラムダンクに納得できない部分があること、などなどいくつかの要素を内包しているように思う。
特に第三点については、このツイートに限らず、スラムダンクに関するものを目にすると、時々気づく。引退したとはいえ姚明(ヤオ・ミン)を輩出し、ナショナルチームもアジアの強豪である中国にとって、バスケットボールという意味では、傑作であり、ものすごく面白い作品には違いないのだが、日本に、スラムダンクで描かれているようなスーパー高校生たちがいて、スーパプレーを連発するというのは信じがたく、許しがたい、という意識が中国の一部には確かに存在しているように思う。
現在、日本サッカーについては、ほぼ無条件で賞賛する中国人が多いのに比べ、バスケットボールに対する矜持だけは譲れない、という面がある。中国の報道を見ている限り、中国バスケはNBAを含む、世界に目が向けられており、世界との距離ばかりが注目されている。脱アジアは既定の事実のようにも思えるほどだ。
簡単に言ってしまえば、「なぜスラムダンクが中国の、中国を舞台にした漫画・アニメではなかったのか」という、ある意味どうしようもないやっかみではあるが、漫画・アニメというフィクションとはいえ、あまりにも名作であるが故に、ものすごく真剣なジレンマとなっている、という中国人は少なくないのかもしれない。
それはともかくとして、中国にいると、ネットの報道にしろ、テレビの体育チャンネルにしろ、本当にバスケットボールが身近なものに感じる。NBAばかりではなく、国内リーグも人気があり、ナショナルチームの選手は英雄だ。ジェレミー・リン選手の活躍もあって、その傾向はさらに加速しているようだ。
だから(?)、この機会に「スラムダンク」をもう一度視聴し直そう、と考えた。中国の動画サイトで。あくまでも、中国人の考えや行動パターンを研究・トレースするためである。
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