各国がビザ制度を緩和、中国人の海外消費を刺激
http://www.peoplechina.com.cn/xinwen/txt/2012-04/13/content_446500.htm
「人民網日本語版」より 2012年4月13日
欧州債務危機やサブプライムローン問題等の世界的な経済環境の影響を受け、欧米各国の経済回復が遅れている。欧米経済の疲弊、外国為替レートの下降を受け、海外旅行をし現地で消費する中国人観光客が急増している。彼らの消費能力と購買能力は、各国にとって正真正銘の「金のなる木」となっている。広州日報が伝えた。
米国、日本、オーストラリア、英国等、中国人観光客の主要目的国は、観光業を重要な位置に据え、観光業の中長期発展政略を制定し、中国人を対象とするビザ制度の簡素化・緩和化に取り組んでいる。訪米ビザの延長には面接の必要がなくなり、オーストラリアの観光ビザの手続きにかかる日数が短縮され、英国ビザによるアイルランド旅行が可能になる等、有利な政策が発表されており、中国人観光客の海外旅行・消費の意欲を刺激している。広之旅国際旅行社の統計データによると、同社の第1四半期の売上高は前年同期比20%増の7億元(約91億円)に達し、旅行者数は12%増の延べ30万人に達した。うち海外旅行の成長率が最大となった。同社を利用し今年第1四半期に欧州旅行に出かけた観光客数は、前年比20%増の延べ4000人弱に達した。米国旅行は125%増の延べ3000人弱に達した。
同社の陳白羽総裁は取材に応じた際、「現在の経済情勢を見ると、欧米経済の先行きは依然不透明であり、回復が遅れている。欧米各国は今後も、観光客の現地での消費を促すべく、ビザの手続きの開放および簡素化を進め、観光客の海外旅行とショッピングを支援していくと思われる。各地の景気刺激策を受け、オフシーズンにも多くの観光客が訪れるようになる。経済危機は海外旅行者にとって、一つのチャンスである」と指摘した。
都市部一般家庭の可処分所得の増加に伴い、直接関連する旅行の消費にも変化が生じた。観光業界の成長は、観光客数の増加に依存するのではなく、1人当たりの消費を増加させることが、同業界の収入増の主な原動力となっている。消費レベルの高い海外旅行やレジャー・バカンス目的の旅行が、旅行の消費の主な成長源となっている。今年の春節(旧正月)長期休暇を例とすると、超高級ホテル宿泊、往復チャーター便、ショッピングを伴わない高級旅行がトレンドとなった。海外旅行は、単価が1万元(約13万円)を上回るツアーが一般化した。例えば春節期間中、価格が2万7999元(約36万5000円)に達した「北極探検撮影10日間の旅」は、募集開始から数日間で満員となり、募集定員を当初の15人から27人に拡大した。
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