往年の名画を上映、高齢者向け映画館が人気
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2013/02/17 09:24 朝鮮日報
韓国で最も観客数が多い映画館はどこだろうか。メガボックスやCGVといったシネマコンプレックス(シネコン=複合映画館)ではない。40-50代の人たちにとって「思い出の映画館」といわれる、ソウル市鍾路区楽園洞の「ハリウッド劇場」だ。現在は「ハリウッド・クラシック」に名前を変えたこの映画館の座席占有率は58.8%に達し、30-40%にとどまっているシネコンの座席占有率を大幅に上回っている。
先月25日午後1時40分、ソウル市鍾路区楽園洞の楽園ビル4階にある「ハリウッド・クラシック」。この日上映されていたのは1962年の映画『隊長ブーリバ』(米国、ユーゴスラビア共同制作)だった。上映時間まであと1時間50分残っていたが、300席のチケットはほぼ売り切れていた。
チケット売り場では「前の方の真ん中辺りの席がいい」という70代の客と「すみません。チケットがほとんど売り切れて、端の方の席しか残っていません」という係員の押し問答が繰り広げられていた。
上映室に入ると『ムーン・リバー』や『モ'・ベター・ブルース』といった往年のポップスが流れていた。ロビーには『風と共に去りぬ』『ティファニーで朝食を』などの名作映画の色あせたポスターが飾られ、チケット売り場ではポップコーンやコーラとともに、ナツメ茶、生姜茶、インスタントコーヒー、焼き栗なども売られていた。
観客のチェ・チャンビョンさん(80)は「4年前から毎週この映画館に来ている。同じ年ごろの友人たちと会い、日常的な話や映画の話をするのが楽しみで映画館に来る。わずか2000ウォン(約170円)でいい映画を見られ、昔の思い出が蘇り、新しい友だちもできるため、とても気分がいい」と話した。また、ホン・プンジャクさん(74)も「僕も友だちも『サウンド・オブ・ミュージック』のような、音楽が美しい昔の映画が好きで、こうして着飾って、ピクニックのような気分で映画館に来ている」と話し笑みを浮かべた。
この映画館で、満55歳以上の人たちは、往年の名作映画を2000ウォンで鑑賞できる。これまでに『サウンド・オブ・ミュージック』『アラビアのロレンス』『憎くてももう一度』『はだしの青春』『ドクトル・ジバゴ』『ベン・ハー』といった作品が上映された。そのため、若いころにこれらの名作映画にはまった世代が、この映画館の開館以来の常連客になっている。開館した2009年に6万5000人だった観客数は、10年には12万人、11年は15万人、そして昨年は20万人と増加の一途をたどった。開館から4年間の累計入場者数は約53万5000人に達した。
1969年に開館したハリウッド劇場は、団成社やピカデリー劇場とともに、鍾路を代表する映画館だった。だが、シネコンが登場した90年代以降、これらの映画館は危機を迎えた。団成社は閉鎖され、ピカデリー劇場は改築してシネコンに生まれ変わった。一方、ハリウッド劇場は2005年、三つのスクリーンを有する芸術映画専門の映画館として生き延びた。
このような古い映画館の潜在力に注目したのは「高齢者向け映画館」構想を打ち出した「思い出を売る映画館」のキム・ウンジュ社長(40)だった。近くに仁寺洞やタプコル公園など、高齢者たちが集まる場所が多いことに加え、多くの人たちの脳裏に「ハリウッド」の思い出が刻まれているというのがその理由だ。こうして、ハリウッド劇場は高齢者向け映画館として生まれ変わり、SKケミカルの支援を受け、09年1月に再オープンした。ソウル市も10年から3年間にわたり、4億2000万ウォン(約3550万円)の支援を行っている。また昨年からは柳韓キンバリーも支援に乗り出した。
キム社長は「われわれの親と変わらない人たちがどんな映画を見たいのか、どんなサービスを望んでいるのかということを常に考えている。映画鑑賞を終えた人たちに、映画が面白かったか尋ねることや、目が良くない人たちが暗い映画館で座席を探せるよう直接案内することなど、細かいところまで配慮し神経を遣うことが、お客さんたちに愛される秘訣(ひけつ)だ」と語った。
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