2013年2月3日日曜日

■羅老号:冷静に見ればロシアの成功


羅老号:冷静に見ればロシアの成功
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2013/01/31 09:05 朝鮮日報

 羅老号は3回目の挑戦でついに打ち上げに成功した。相次ぐ打ち上げ延期も考えると、11回目の挑戦の末、宇宙への扉を開いた。次の課題は2021年に1.5トンの商用衛星を韓国型ロケット(KSLV2)で打ち上げること。専門家たちは「自力で液体燃料を使う宇宙ロケットを開発すると宣言した2002年に戻ったようだ」と話す。羅老号の打ち上げ成功により韓国が成し遂げたと言えることはあまりないからだ。

 羅老号が重力に打ち勝ち宇宙へ向かう力のほとんどを担う1段目液体燃料ロケットは、ロシアから取り入れられた。韓国が開発したのは2段目の小型固体燃料ロケットだけだ。1段目のロケットはロシアが次世代宇宙ロケットとして開発しているアンガラ・ロケットの1段目と同じだ。アンガラ・ロケットは試験打ち上げが延期されている。「羅老号打ち上げはロシアのアンガラ・ロケットの試験台」と言われるのもこのためだ。

 韓国も1990年代は宇宙ロケット独自開発を推進していた。ロシアのロケットに目を向けたのは、98年に北朝鮮のテポドン・ミサイル発射を受け、大統領府が「2005年までに何としてでも宇宙ロケットを打ち上げよ」と指示したためだ。その近道とされたのがロシアだった。チョ・ジンス漢陽大学教授(機械工学)は「06年からでも独自開発の方向で行っていたら、今ごろは1段目のロケットを作ってテストしていただろう」と話す。

 韓国航空宇宙研究院は「1段目のロケットは開発していないが、ロシアの研究者から非公式ながら多くの技術を教えられた」と主張する。羅老号のおかげで韓国が学んだこともある。宇宙ロケット発射場を作り、観測施設を建て、韓国の力で打ち上げ過程を最初から最後まで全て行ったということは、韓国宇宙開発史の1ページを飾るに値するものだ。しかしそうだとしても、やはり宇宙開発の中核は1段目の液体ロケット。チャン・ヨングン韓国航空大学教授は「米国でもロシアでも重要な技術を非公式に与えるというのはあり得ないこと」と断言した。政府関係者は「ロシア製ロケットだとしても、とにかく打ち上げて国民に見せようとした」と話した。

 政府が国際宇宙ステーションに行く韓国初の宇宙飛行士として大々的に宣伝したイ・ソヨン博士も、任務がない「参観人」という立場だった。200億ウォン(約17億円)も支払いながら、直前にロシアが宇宙船搭乗者を変更しても何も言えなかった。ソウル市内のある私立大教授は「宇宙開発は失敗から学ぶ。いいところだけを見せようとすれば、ごまかしをせざるを得ない」と語った。



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