2013年2月16日土曜日

■コラム:日中摩擦が変えた中国人の「買い物リスト」


コラム:日中摩擦が変えた中国人の「買い物リスト」
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE91D02Z20130214
2013年 02月 14日 13:54 JST

[香港 13日 ロイター BREAKINGVIEWS] 中国人の購買行動に愛国的な空気が漂ってきた。少なくとも日本が絡んだ場合にはそう言える。日中関係は昨年、尖閣諸島(中国名:釣魚島)の領有権をめぐり緊迫化し、中国での日本車販売や来日する中国人観光客数は著しく落ち込んだ。

消費者の愛国心は、実利的な側面が強い。中国で反日デモが発生した際、中国の消費者は日本ブランドを避けた。しかし、低価格商品や目立たないものに関しては、すぐに好みの商品を再び買うようになった。反日デモの期間中、複数の店舗で閉店の措置を取ったカジュアル衣料のユニクロは、年内にも上海に世界最大の店舗をオープンさせる計画だ。

愛国行動がさらに強く表れたのは、より高額な商品だ。日本の自動車メーカーの中国販売は、反日デモ直後に急減。デモの最中には、日本車保有者が怒り狂った暴徒に襲われる事件も発生した。それでも、その感情は収まってきている。ホンダの中国販売は成長軌道に戻り、トヨタは昨年12月には前年比17%減だったのが、今年1月には前年比24%増となった。一方、訪日中国人観光客については、日本政府観光局(JNTO)の推計によると、昨年12月は前年比34%減少。この数字は、愛国心だけではなく、地政学的リスクへの恐怖心も反映しているのかもしれない。

行動が最も変化したのは企業だろう。中国企業による日本企業の買収総額は、2012年の第4四半期には、前年比92%減の900万ドル(約8億4000万円)となった。この感情は一方通行ではない。日本企業による中国企業の買収総額も同じ期間に前年比72%減となった。

企業の幹部たちは集団思考に敏感で、政治的風潮に逆らう人は少ない。また中国では、外国企業を買収するには、さまざまな規制当局の認可が必要になってくる。

尖閣問題が収まる兆しはない。安倍晋三首相は強硬な姿勢を貫いており、今月5日には日本の主権に対する挑発が継続されていると批判。こういった発言は、長引く小競り合いをビジネスにとって重大な知覚リスクに変化させた。日本を許したり、少なくとも忘れるには、消費者よりも企業のトップたちの方が時間を必要とするかもしれない。

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