2012年1月18日水曜日

■ホテル奥道後 譲渡先探す



ホテル奥道後 譲渡先探す
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20120116-OYT8T01268.htm
2012年1月17日  読売新聞

負債10億円 民事再生法申請 

 民事再生法の適用を申請した奥道後国際観光が運営する「ホテル奥道後」(松山市末町で)   松山市郊外で「ホテル奥道後」を運営する奥道後国際観光(松山市末町)が16日、地裁に民事再生法の適用を申請し、保全命令を受けた。1963年開業で施設が老朽化。景気低迷と東日本大震災の影響で利用客が減少し、資金繰りが悪化した。負債総額は約10億円で、同社はホテルの営業を継続しつつ経営譲渡先を探す。24日に松山市の県武道館で債権者集会が開かれる。

 ホテルは坪内寿夫氏が経営した造船業の旧来島どっくグループの傘下で開業。地上7階、地下1階の本館などに5宴会場があり、客室302室で850人を収容する。湯船26種の「ジャングル風呂」や、観光用ロープウエーを設置。帝国データバンク松山支店によると、2004年3月期に19億4000万円を売り上げたが、11年同期には15億3500万円に減少。東京商工リサーチ松山支店によると、11年3月期は15億5000万円で、8700万円の赤字を計上したという。09年12月には老朽化からロープウエー運行を休止した。

 両支店では資金繰り悪化について、東日本大震災後の観光自粛や海外客のキャンセルが背景にあるとみている。

 ホテルでは16日朝、経営陣が従業員約50人をホテル内に集め、民事再生法適用申請の経緯や雇用を維持する方針を説明したという。

 同ホテル代理人の南靖郎弁護士らが所属する弁護士法人淀屋橋・山上合同(大阪市)は「従業員の雇用は維持する方針で、経営再建に向け、営業譲渡先を探す」としている。

 ホテル奥道後の田中仁・経営管理部長は読売新聞の取材に、「取引先やお客さまへの信頼回復に優先的に取り組み、経営を安全軌道に乗せたい」と述べた。

 同ホテルの温泉を毎週利用する松山市内の60歳代の男性は、「掛け流しの湯が好きだった。何とか存続してほしい」と訴えていた。

 ホテル奥道後の運営会社が民事再生法適用を申請したことを受け、観光関係者から地域経済への影響を心配する声が聞かれた。

 県観光物産課によると、道後温泉本館(重文)周辺の30業者で作る道後温泉旅館組合(32施設)の昨年4~11月の宿泊客数は、前年同期間比4%減の52万8000人。

 現在は震災前の水準まで回復したといい、同組合の後藤雅俊事務局長は「景気も冷え込んでおり、さみしい。いつ影響が及ぶか見通せない」と困惑する。

 同ホテルは修学旅行での利用も多く、松山市観光産業振興課の担当者は「寝耳に水だった。松山観光の大きな受け入れ先の一つで、営業を続けて頑張ってほしい」と話した。




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