2013年3月10日日曜日

■地球の気温、過去1万1000年の大半より高い


地球の気温、過去1万1000年の大半より高い
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2013年 3月 08日 13:35 JST
By GAUTAM NAIK

 2000年から09年の10年間の地球の平均気温は、過去1万1300年の大半の期間よりも高かった。科学誌サイエンスが7日公表した新たな研究で明らかになった。この発見は現代の気候変動を評価する際の長期的な背景状況を提供するものだ。

温暖化が進む地球。1度変動するのに過去1万1300年かかった。しかし、同じ1度変動するに現在では150年間しかかかっていない

 今回の研究の目的は、過去1万1300年間の地球の気温の全体的な概況を提供することにあった。この期間は「完新世」と呼ばれる比較的温和な時期で、最終氷河期の終了後に始まり、現代を含む人類の文明期全てが含まれている。

 研究論文によると、地球は気温が1度変動するのに、最終氷河期が終わってから約1万1000年かかった。しかし、同じく1度変動するのに、産業革命の初期から現在までの150年間で再現されていることが判明したという。

 この150年間の枠組みの中では、2000‐09年の10年間が近代的な形で記録を取り始めてから最も温暖だった時期の1つだが、世界の気温の中央値は、完新世の初期の水準ほど高くなかった。しかし、研究論文によると、世界の気温の中央値は今後、その水準に達する公算が大きいという。科学者らの予想が正しければ、2100年の地球の気温は過去1万1300年よりも高くなるとみられる。

 研究はオレゴン州立大学とハーバード大学が共同で実施し、全米科学財団(NSF)から資金援助を受けた。この研究は、ある重要な疑問に焦点を当てることも目的としている。それは、過去150年に記録された地球の気温上昇が異例なものなのか、つまり人的活動から生じる温室効果ガスの排出によるのか、それとも長期的な気温の自然変動なのかという疑問だ。

 研究論文は、この原因が人的活動にあると指摘した。理由は、気温の急激な変化が長期的なトレンドと一致していないように見えるからだ。

 論文の主執筆者でオレゴン州立大学の古気候学者のショーン・マーコット博士は「違うのは変化の速さだ」と指摘し、「過去150年にわれわれが目撃した変化は、過去1万1000年で目撃したどの変化よりも急激だ」と述べた。

 古気候学として知られる古代の地球の気候を推測する学問は、難しい作業だ。それはプロキシ(代用的)尺度に依存しているためだ。つまり、過去の温度の物理的な記録を提供する海の化石や氷床コアから採取した代用的な指標だ。例えば、科学者らはこのプロセスの一環として、さまざまな温度条件で海洋生物を育て、異なる水温と、海洋生物の殻の化学的な特徴の変化とを関連づける。こうして得られたデータは海の化石の研究に使うことができる。発見した結果を裏付けるため、研究者は通常、ある1つの情報源(例えば海の化石)から得られた温度の記録が、これと関連のない別の情報源(例えば氷床コア)から得られた温度記録と合致するかをチェックする。

 今回出された新しいデータは、地球の気温上昇の理由をめぐる議論を再燃させる可能性がある。多くの科学者は二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出増が原因だとしているが、雲の量が増えるといった自然的な要因が原因だと反論する向きもある。 

 完新世の気温をめぐる従来の再現作業は、地域に限定されがちだった。これに対し、マーコット博士のチームは73カ所からデータを収集し、1万1300年前以降のもっと地球規模の姿を構築した。データは海洋化石のほか、グリーンランドの氷床や湖からの花粉の記録から得た。 

 温度の再構築作業の結果、最近の温暖化傾向は過去2000年間という脈略でみると型破りだったことが既に示されてきた。新研究は、これは1万1300年間のスパンで見ても同様に異例だと結論した。

世界の平均気温は完新世の間、セ氏1度の範囲内で変動した。それは主として地球の軌道が徐々にシフトしたことによるものだった。軌道のシフトで、地球の異なる部分に降り注ぐ太陽光の量が変化した。

完新世の前半期は温暖だった。その後、冷却トレンドになり、5000年程度続いた。200年ほど前、温度は着実に上昇し始めた。

 予測では、地球の大気の温度は2100年までにセ氏2−5度上昇する可能性があるという。 

  米海洋大気局(NOAA)で古気候学プログラムを指揮しているデービッド・アンダーソン氏は「この論文は、地球が温暖化途上にあることを示すことによって、(温暖化否定論者に)挑戦状を突き付けている」と述べ、「2100年までには、地球は1万1000年前よりもはるかに温暖になっているだろう」と語った。同氏は今回の研究に関与していない。




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