エジプト気球墜落から10日 キャンセル続々 観光追い打ち
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013030802000135.html
2013年3月8日 朝刊
エジプト中部ルクソールで日本人四人を含む外国人観光客十九人が死亡した熱気球の墜落事故は八日、発生から十日を迎える。ルクソールの男性ガイドは「日本人は安全面に敏感。すでに予約キャンセルが相次いでいる」と明かす。エジプトは観光業の低迷が続けば、経済不振がさらなる政情不安を招きかねない事態となっている。
二〇一〇年に千四百五十万人だったエジプトの観光客は、一一年に九百八十万人に急減し、一二年も千百五十万人にとどまった。一一年二月のムバラク独裁政権崩壊とその後の政情不安が原因だ。
カイロ郊外の観光地ピラミッド前。「客数は以前の十分の一。戻り始めた客足が気球事故で止まるかもしれない」。ラクダに乗せる観光客を待ちながらサイード・ハニさん(37)は不安顔だ。
世界旅行ツーリズム協議会の一二年のデータでは、エジプトの観光業は国内総生産(GDP)の15%、雇用の13%を占める経済の柱で、その低迷は経済不振に直結する。
財政破綻を避けるため国際通貨基金の融資が頼みの綱だが、融資条件とされるガソリンやパンへの補助金削減に手を付ければ、民衆の不満が高まり、デモの頻発など政情悪化、さらに観光客を遠のかせる負の連鎖が起きかねない。
ザーズーア観光相は四日、日本メディア向けの会見で「事故は単発で特別なもの」と強調した。観光産業の総点検を進めていると説明して、安全への懸念を拭い去ろうと必死だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿