2012年5月8日火曜日

■ディズニーワールドから学ぶ韓流テーマパーク戦略


ディズニーワールドから学ぶ韓流テーマパーク戦略
http://japanese.joins.com/article/762/151762.html?servcode=100&sectcode=120
2012年05月08日17時48分 [ⓒ 中央日報]

  「お父さん、フォントラップ大佐の家族が公演場から逃げて隠れていた墓だ」。

  小学生の息子が聖ペテロ教会の墓地の中に入っていく。 子どもに手に引かれて、映画の場面のように墓石の後ろに家族全員が隠れた。 闇の中で懐中電灯を照らしながらフォントラップ大佐の家族を探すドイツ軍の姿が目に浮かぶ。 墓地のすぐ後ろはザルツブルク城に登る道だ。 道の階段で女主人公ジュリー・アンドリュースと大佐の子どもたちがドレミソングを歌った。 私たち家族もそこで一緒に歌を歌ってみた。

  10年ほど前だろうか。 私たちの家族は欧州バックパック旅行で、オーストリアのザルツブルクを訪れた。 あちこちを回っていたため疲れていたが、ザルツブルクに来るとみんな元気が出る。 旅行出発前に見た映画「サウンド・オブ・ミュージック」(Sound of music)の場面を思い出しながら3日間、ザルツブルクの道を歩いた。 絵のような情景の湖で遊覧船に乗り、映画のように汽車に乗って山に登った。 いま思い浮かべても美しくて平和な姿がはっきりと目に浮かぶ。

  人口20万人にもならない小都市のザルツブルクには毎年、数百万人の観光客が集まる。 その理由は大きく2つある。1960年代に公開されたミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」とこの地域出身の音楽家モーツァルトのためだ。 不世出の音楽家1人、名作映画1本の吸引力がどれほど大きいかが分かる。 「サウンド・オブ・ミュージック」がないザルツブルクは想像しがたい。 訪問客はこの映画を思い出しながら映画の中の名所を巡礼する。 自然景観も優れているが、その空間にまつわるストーリーがなければ、これほど多くの観光客が集まるはずはない。

  米フロリダのディズニーワールドやカリフォルニアのユニバーサル・スタジオに行ったことがある人は多いだろう。 ディズニーワールドは、ミッキーマウスなどディズニーアニメ映画の有名キャラクターを活用した家族向けのテーマパークだ。 子どもはリトルマーメイド、白雪姫、トイストーリーの主人公に会い、興味深いショーを見ながら時間を忘れて過ごす。 ユニバーサルスタジオはシュレック、ターミネーター、ET、ジョーズなどユニバーサル・ピクチャーズが制作したブロックバスター映画の登場キャラクターに会えるところだ。 一つの建物が一つの映画を中心に構成されている。 ヒット作をテーマにしてさまざまなアトラクションを提供する。 平均的な米中産階級の家庭なら、生涯ディズニーワールドやユニバーサルスタジオに10回以上行くという。 筆者もリトルマーメイドの「Under the sea」の歌を子どもと一緒に歌い、「I will be back」というセリフが出てくるターミネーターのショーを楽しんだのを覚えている。 ストーリーを持つ文化・エンターテイメント商品は世代を超越した魅力がある。 このため毎年、数百万人もの人々が訪れるのだ。

  韓国も最近はこうした分野に目を向けているが、まだまだ先は長い。 ちょうど「韓流」ブームが起きているため、これを潜在的な観光商品に育てるべきだろう。 実際、人気アイドル・ガールズグループやドラマによる海外韓流のおかげで、最近、韓国を訪れる外国人観光客は急増している。 ペ・ヨンジュンの「冬のソナタ」に登場した住宅や中央高校を訪問して記念写真を撮影する。 ドラマ「チャングム」の撮影セット場も人気だ。 ペ・ヨンジュンの足跡をたどって江原道春川(カンウォンド・チュンチョン)の南怡島や三陟まで行く外国人観光客も多い。

  しかしここまでだ。 韓流ドラマの感動を昇華させる総体的コンテンツが足りない。 見どころが散在していて、多くの場所を訪れるのは容易でない。 こうした観光商品をいくつかの場所に集めることはできないだろうか。 韓流ドラマ・映画を見た時の感動を呼び起こせるストーリーテーマパークを造成するのはどうだろうか。 ディズニーワールドやユニバーサルスタジオのような「韓流リゾート」は不可能なのか。 「チャングム館」では国楽を聴きながら「チャングム」と韓国伝統をテーマとするショーを見る。 「K-POP館」に入れば少女時代やスーパージュニア、Rainなどの歌手が登場し、鮮やかなダンスとともに歌を聴かせる。 「アイリス館」はどうだろうか。 訪問客がスパイになり、拳銃を握って「サバイバルゲーム」をする。 「オールイン館」ではギャングとの対決を内容とするテコンドーショーを見る。 有名芸能人の「蝋人形館」に入れば、人形を抱きながら一緒に記念撮影をする。 ドラマがヒットする度に関連展示物を追加すれば、観光客も繰り返し訪問するだろう。 米国国民がディズニーワールドとユニバーサルスタジオを何度も訪れるように。

  イタリアのベローナは観光客を誘致するためにロミオの家にバルコニーを設置した。 「ロミオ」は英国のシェークスピアの小説だが、今日もベローナには数多くの観光客が集まり、そのバルコニーを撮影する。 フィンランドのサンタ村も観光客を引き寄せる力がある。 サンタがいないことを知りながらも、観光客は喜んでだまされる。 韓国・日本人は三国志の舞台を見るために中国成都に行く。 ストーリーと体験の力だ。

  韓半島にも名勝地や歴史遺跡が多い。 しかしストーリーを前面に出すケースは多くない。 映画・ドラマ撮影場を見てもそうだ。 ペ・ヨンジュンとチェ・ジウの童話のようなラブストーリーを美しい自然と結びつけた外島と南怡島は珍しい成功例だ。 人気ドラマを撮影した後に全国の各地に残したセット場は景観を害するものに変わる。 ストーリーが残る余地もなく、すぐに来訪客も急減する。

  美しい自然景観や優れた建築物を誇るところもストーリーがなければ面白みや感動は少ない。 江原道華川郡の山川魚祭りや京畿道加平郡のジャズフェスティバルに毎年多くの観光客が集まるのも体験観光の威力だ。 ハードウェアとソフトウェアが結びついてこそ観光・レジャー産業が繁盛する。 「観光韓国」のスローガンを繰り返し叫ぶよりも、こうしたプロジェクト成功例を一つずつ実現させてみるのはどうだろうか。




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