北による挑発続くも避難所の位置すら知らない韓国人
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2013/03/12 10:02
韓国政府、有事の際の行動要領を周知せず
韓国軍・警察は対北警戒態勢にズレ…お粗末な危機対応システム
北朝鮮が「最後の決戦の時が来た」として挑発・脅迫を強める中、韓国国民の多くは有事の際の行動要領を知らず、不安感ばかりが広まっている。その一方で、韓国軍の将官が週末にゴルフに出掛け、また韓国軍と警察が発表した対北警戒のレベルにはズレがあるなど、危機に備えた態勢には問題がある。
今月10日に「ニセ休校令」が出回り、混乱に見舞われた児童・生徒たちは「戦争になったらどこに逃げればいいのか」と尋ねたが、きちんと答えられる人物はいなかった。大人ですら、避難所がどこなのか、防毒マスクはどのようにして手に入れるべきかを知らないまま「大したことはないだろう」という漠然とした楽観を抱いて生活している。
韓国政府は、戦争の危機に関する話が広まっているにもかかわらず、有事の際の対応要領を韓国国民に広報していない。国民行動要領のパンフレットはあるが、どこにあって、どのように活用するのか知っている国民はほとんどいない。行政安全部(省に相当、以下同じ)非常時安全室の幹部は「非常時の国民行動要領は、官公署や相談窓口にパンフレットとして備え付けてある。しかし今のように、延坪島付近で局地的な危機があるという状況で、行動要領をどのように全国に伝えていくかという指針はない」と語った。また別の関係者は「そんなもの(国民行動要領)を発表すること自体、韓国国民の不安をあおるのではないか」と語った。ソウルの中学校の教師は「教育庁からはまだ公文や具体的な行動指針は出ていない。教師の立場からすると『動揺するな。買い占めをするな』と訓示するくらい」と語った。
危険の程度や非常時の対応法をきちんと広報していないことがデマ拡散の原因、という指摘もある。ソウル大学社会学科の鄭根埴(チョン・グンシク)教授は「行動要領など重要な情報を国が責任持ってPRしないために、国民の不安が増幅され、インターネット上のデマにすがる行動を取るようになっている」と語った。実際、インターネット上のある掲示板には、民防衛訓練の時に使われたという開戦時のサイレンが登場し、ネットユーザーたちは掲示板に「戦争が起こったら銃や銃弾はもらえるのか」「戦争が起こったら本当にどうなるのか。いっそのこと核をくらって、一発で楽になるのがいい」など、戦争を風刺するようなコメントを載せた。
危機の状況で韓国国民に信頼を与えるべき韓国軍や警察などが逆に信頼を失っていることも、問題点として指摘されている。一部の現役将官たちは、北朝鮮が韓国に対し連日脅迫攻勢をかけていた先週末(9・10日)、ゴルフに出掛けた。
韓国軍と警察は11日、対北警戒態勢を別々に適用するなど、混乱した様子を見せた。警察庁は11日、発令されたウオッチコンは第2段階(国益に顕著な危険を招く兆候がはっきり見られる状況)だと発表した。ところが国防部は、第3段階(国の安全保障に重大な危険を招く恐れがある状況)だと発表した。ウオッチコンとは、北朝鮮の軍事活動を追跡する対北情報監視態勢のこと。このウオッチコンの段階を別々に適用するということは、韓国軍と警察の間ですら、危機への対処レベルに差があるということを示している。
専門家たちは「北朝鮮の挑発のレベルに合わせて機敏に対応する国家マニュアルがないことが問題」と指摘した。韓国国防安保フォーラムのヤン・ウク研究委員は「北朝鮮が核実験をしたりミサイルを撃ったりしたときなど、状況に応じて韓国国民が取るべき適切な行動を、指針として作らなければならない。国レベルで行動要領を決めれば、買い占めのような問題も予防できるだろう」と語った。京畿大学政治専門大学院のキム・ギホ教授は「スイスなど戦争の危険がない国も、サイレンが鳴ったらどうすべきかという指針や広報システムがよく備わっている。韓国も政府レベルで、北朝鮮の挑発の状況に合わせた実質的な備えをしなければならない」と強調した。
金城敏(キム・ソンミン)記者 , イ・オクチン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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