【コラム】 PM2.5 中国の環境改善が進まない根本的な理由
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0312&f=column_0312_017.shtml
2013/03/12(火) 10:55
中国の大気汚染の悪化、特にPM2.5の影響が随分大きく扱われる様になってきました。個人的には指摘がされていなかっただけで、随分前から酷かったというのが実感です。日本からの観光客も激減しているとの事ですが、日中関係の不安定さと併せ、この大気汚染が中国への渡航を取り止めにする原因にもなっています。
現在の中国は空気だけでなく、河川なども随分汚れてきています。砂漠化や黄砂の影響なども有り、環境的には相当に問題を抱えています。ビジネスで有れば止むを得ないまでも、旅行で有ればわざわざ危険なエリアに行かなくてもと言うのは当然の思考でしょう。
かつて日本も環境が悪化した時代が有りました。今の日本は規制も厳しくなり随分綺麗になりました。その経験に基づいた技術を中国に供与し、支援すると言う申し出もしているそうですが、では中国が日本の様に改善していけるかと言うと、これが中々難しいと思わざるを得ません。
元から外資系の企業は気を使っていますので、幾分良いとして、主要な原因になっている国営工場は国の管理、私営で儲かっている工場なども権力側の身内などの経営が多い訳ですから、シビアな対応はしにくい訳です。
実際に政府がだしている改善指針などを見ると、庶民の露天での焼き物を禁止(けむりが出るので)するなどの項目はあるものの、国営工場などに厳しい手を入れると言う雰囲気は皆無です。これでは大きな改善は見込めませんし、いざとなれば外資系の工場など比較的問題の少ない所をスケープゴートにして幕引きと言う事も考えられます。
本質的には、取り締まる側と取り締まられる側が繋がっている訳ですから、抜本的な対策は打ちにくいですし、法律で決めたとしても、取り締まりから除外される所も出てきます。そうすると、企業サイドも如何に改善し綺麗な環境にするかと言う方向に努力が向くのではなく、如何に調査の対象から外して貰うか、調査をしたとしても問題なかった事にして貰うかと言う方向に知恵が向きます。
これでは、簡単には環境は改善されません。
自動車の排気ガスにも似たような構図が見えます。中国メーカーにとっては安全性や環境に優しいと言う点の優先度は高く有りませんし、それよりは儲けが大事。しかも、その流通台数は急増しており、北京など市内への乗り入れ制限をしている状態ですから、益々影響は増加してゆきます。
かと言って13億人のモーターリゼーションへの渇望を止める事はもはや出来ません。また、環境対策の規制を相当に厳しくすれば、対応出来る外資系自動車メーカーだけが生き残り、国内の自動車産業の発展は頓挫します。
つまり、環境を改善すること自体が、ある意味貧富の差の解消や汚職の一掃などと同根で有り、それに経済発展などの国益も絡みますので、相当にハードルが高いという事です。更に中国はエリアが広く、地方政府の権限の強さも考えた時には、中国がクリーンな環境を手に入れる為には、相当な国民の突き上げが無いと難しいと言わざるを得ません。
尚、根本的な原因を大きく改善する事とは違いますが、対処療法的な意味での環境装置や日本の技術などの環境産業にとっては大きなチャンスでも有ります。きちんとお金を取り(中国が自ら悪化させた環境改善の為のお手伝いですから、善意などと言う話では無く、正当な技術料と報酬を要求すべきです)、実績を示すことで、双方に大きなメリットがでます。
尚、中国全体で見た場合、国民の健康や継続的な発展を支えるためには、汚職の一掃など、どこかで大鉈を振るう必要が有り、それによって日系企業の戦略も大きく変わりますので、中国の政府方針も踏まえ、注意して見てゆく必要が有ります。
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