2011年10月26日水曜日

■観光業支援へ盛岡信金奮闘 同業顧客1万人誘致

観光業支援へ盛岡信金奮闘 同業顧客1万人誘致
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/10/20111024t35008.htm
2011年10月24日月曜日

 東日本大震災で落ち込んだ岩手県内の観光業を支援しようと、盛岡信用金庫が観光客誘致に奮闘している。「年金友の会」といった各信金が持つ顧客サークルに着目し、佐藤利久理事長自ら県外にトップセールス。反応は上々で、来年以降の予定も含めると1万人以上の誘客が見込まれるという。信金ネットワークを生かした支援が広がっている。

 セールス活動は、盛岡信金が毎年全国の信金に配る観光ガイド冊子に、岩手への旅行を呼び掛ける復興支援メッセージを添え、7月に配布したのがきっかけ。信金の持つ顧客サークルは年金のほか、富裕層や主婦層、営業店ごとのグループなど幅広い。年に一度、旅行会を実施するなど大口の観光需要が期待できる。

 最初に応えたのは埼玉県川口市の青木信金で7月、「2013年に顧客千人規模で訪れる」との意向を示してきた。これを受け、佐藤理事長が同月、青木信金を含む埼玉県内4信金を訪問した。

 このうち川口信金(川口市)は今月10、11の両日、約380人の団体で岩手を訪れ、雫石町の鶯宿温泉に宿泊。埼玉県信金(熊谷市)、飯能信金(飯能市)も来年、それぞれ3000~4000人規模で訪れる予定だ。

 9月には東京都内の5信金にセールス活動。取り組みを知った全国の信金からも申し出があり、数はさらに増えそうだ。

 支援の動きが広がっていることについて、盛岡信金の浅沼晃営業推進部長は「義援金を送るだけではなく、自らが動く形での支援を考えている信金が多かった」と話す。「平泉の文化遺産」(平泉町)が震災後、世界遺産に登録されたことも追い風となった。

 今月18日に平泉経由で鶯宿温泉に約100人が泊まった山形信金は、今回急きょ年金友の会を結成した。青山幸治常務は「旅行で訪れ楽しむことが復興支援につながると呼び掛け、多くの人が参加してくれた」と話す。

 支援に応えようと盛岡信金は9月、職員有志約30人でさんさ踊りの同好会を結成し、温泉宿で披露。各信金の団体客を楽しませている。

 11月にも都内で訪問を呼び掛ける佐藤理事長は「信金業界のネットワークの強さ、絆を感じる。今こそ、地域のお役に立ちたい」と意気込む。



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