2012年5月8日火曜日

■GW観光、四国は振るわず 「1000円高速」廃止も響く


GW観光、四国は振るわず 「1000円高速」廃止も響く
2012/5/8 6:00 日経Web

 ゴールデンウイーク(GW)期間中、四国各地の観光地では昨年より来場者を減らす施設が目立った。高速道路の休日割引がなくなったことに加え、九州方面に客を奪われたことも響いており、夏休みに向けた巻き返し策を迫られている。ただ、「いやし博」を開催中の愛媛県南予地域や世界ジオパークに認定された高知県の室戸岬などは人出を大幅に伸ばした。

「いやし博」のイベント会場は家族連れでにぎわった(愛媛県宇和島市)
 「土日祝日上限1000円割引」廃止の影響は、高速と関係の深い施設に強く表れている。神戸淡路鳴門自動車道の大鳴門橋の橋げたから渦潮を見る「渦の道」(徳島県鳴門市)は4月28日から5月6日までの合計来場者数が4万3230人と昨年より約1割減少した。


■道後温泉、入館13%減

 瀬戸大橋の与島パーキングエリア(PA)も昨年は駐車場が朝から満車となる日が多かったというが、今年は5日の昼から夕方にかけて満車になったのみだった。

 道後温泉本館(松山市)はGW中の入館者が5万3596人で前年比13%減。「県外からの利用者が減った」(管理する松山市)という。広島県と松山市を高速船で結ぶ新観光ルート「瀬戸内はいくるーず」をアピールし、巻き返す構えだ。

 高松市の栗林公園もGW中の1日平均来園者数が前年より13%少ない3284人だった。

 高知県ではGW中、35の県内主要観光施設の観光客数が21万4325人と昨年から4%減った。県立坂本龍馬記念館(高知市)は38%減、高知城(同)も17%減った。


■「いやし博」には人出

 一方、イベント効果などで例年以上ににぎわった観光施設もある。高速道路の宇和島市(愛媛県)までの延伸に合わせて4月22日に開幕した「えひめ南予いやし博」では、イベント会場のひとつの道の駅「きさいや広場」に期間中、約5万2000人(前年比約1割増)が詰めかけ、4日には土産物の売上高が354万円と2009年の開場以来の記録となった。

 関連行事として宇和島港に来航した練習帆船「日本丸」にも、予想を3割上回る3万8500人が見物に訪れた。

 徳島市で5月3~5日に開かれたアニメ関連イベント「マチ☆アソビ」は、著名アニメ声優の出演が増えたことなどで来場者数が前年同期の2倍の4万人に上った。

 昨年9月に世界ジオパークに認定された室戸ジオパーク関連の道の駅「室戸キラメッセ」(高知県室戸市)も期間中の入館者が41%増。5日は1004人とGWの1日入館者の記録を更新した。清流として知られる仁淀川の関連施設、いの町紙の博物館(同県いの町)が27%増。高知県観光コンベンション協会は「注目を集めている場所では来場者が増えている」とみて集客を強化する。


▼高速道の利用落ち込む

 西日本高速道路(NEXCO西日本)と本州四国連絡高速道路が7日まとめたゴールデンウイーク期間(4月27日~5月6日)の利用状況によると、本州―四国間、四国内の高速道路利用はいずれも前年比で落ち込んだ。昨年まで実施されていた「土日祝日上限1000円割引」や一部区間の無料化社会実験が終了したため。一方で鉄道やフェリー利用は伸びた。

 本四高速によると、神戸淡路鳴門自動車道、瀬戸中央自動車道、西瀬戸自動車道の3線利用台数は前年比10%減の89万7200台だった。

 自動料金収受システム(ETC)搭載の普通車料金を比較すると、「1000円割引」があった昨年は、例えば岡山―高松西IC間が1500円だったのに対し、今年は2400円と900円上がっており、利用者が敬遠したようだ。

 NEXCO西日本がまとめた四国内の高速利用は、各料金所の出口台数ベース(1日平均)で14.4%減の17万667台となった。特に高知自動車道と松山自動車道の減少率が大きい。

 「1000円割引」に加え、松山、高知道の一部区間で実施されていた無料化実験の終了が影響した。

 公共交通は久しぶりに伸びた。四国旅客鉄道(JR四国)は瀬戸大橋線が10%増の25万7300人、四国内の主要3線区が6%増の12万6700人となった。高松港―宇野港(岡山県玉野市)を結ぶ宇高航路を運航する四国フェリー(高松市)も「高速道路の1000円割引終了で、昨年よりも増えたようだ」としている。



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