2012年2月29日水曜日

■大阪市「咲洲」逆戻り案、橋下市長検討…2部局数億円かけ


大阪市「咲洲」逆戻り案、橋下市長検討…2部局数億円かけ
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120228-OYO1T00761.htm?from=main1
2012年2月28日  読売新聞

1~2年前、咲洲から移転したばかり

 橋下徹大阪市長が、市の「ゆとりとみどり振興局」の観光・文化部門と入札・契約業務を担う「契約管財局」の大阪府咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区、旧WTC)への移転を検討していることがわかった。府と市の一体化を進めるためとするが、両局は1~2年前、数億円の引っ越し代を使って旧WTCから退去したばかり。同庁舎の空き室を埋めようとの狙いも透けて見えるだけに、引っ越しの繰り返しに批判が予想される。

 同庁舎は、府が一昨年6月に市側から購入し、現在は府職員約2000人が働く。府と市の広域行政を一元化する「府市統合本部」が置かれ、橋下市長は大阪都実現のためのシンボルタワーと位置づける。

 府の観光・文化行政を担う府民文化部も入居しており、同振興局の観光・文化部門(職員約160人)を現在入居する市中央卸売市場(大阪市福島区)から移すことで、まずは府市合同で大阪の観光戦略を描く態勢を整える方針だ。

 一方、契約管財局(同約180人)は現在、市の土地信託事業で建設した同市港区の複合ビルに、事実上の経営支援のため入居しているが、同事業の失敗で支援の必要性が薄れ、移転先に同庁舎が挙がっている。

 同庁舎は昨年3月の東日本大震災で損傷。橋下市長は知事時代の同8月、耐震性に疑問が出たとして府庁全面移転を断念した。現在はビルの半分が空き室で、松井一郎知事は同庁舎で働く府職員を増やすことを検討。市幹部は「橋下市長も『活用策を積み残したまま』だと気にしている」という。

 橋下市長は2013年度以降、同振興局を他部局の集客事業と再編し「都市魅力創造局」(仮称)に変更する考えで、中央防災会議が今夏にも示す指針で耐震性が保証されれば組織再編に合わせ移転させる意向だ。

 ただ、契約管財局の一部は一昨年12月、同振興局は昨年3月に旧WTCを退去したばかりで、またも浮上した移転計画に、職員は「引っ越しばかりで落ち着いて仕事できない。まるで流浪の民」と不満を漏らしている。


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