2012年2月26日日曜日
■デザインを重視し始めた中国
デザインを重視し始めた中国
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0224&f=column_0224_011.shtml
2012/02/24(金) 12:57
WTO加盟以来、中国は国際ルールに従って、国際貿易の場で存在感を示すようになってきており、品質、機能面では外国製品に引けをとらないモノも作れるようになった。しかし、デザインとかいった感性とかかわりのある部分では、どうしてもイマイチの感をぬぐえないという話をよく耳にする。
私はたまたま仕事で日本の東京に長期駐在する機会に恵まれたので、土、日にはよくショッピングのお供をしたりしていたが、その際、いつも商品のデザインの面では、中国製品はまだまだ改善すべきところがあると感じていた。
私が国外に滞在した時代はまだ今日のように国外旅行がオープンではなかったので、私などは少数派であった。公用で帰国した際に、よくみんなにデザインの重要性を話してはいたが、大多数の人は国から外へ出たことがないので、もしかしたら「この人は奇人変人、奇人か外国かぶれ」と思われていたかもしれない。
しかし、今では毎年何十万という人が海外旅行に出かけていくご時世になり、親戚の中には高校生の子供を留学させている者もいる。北京の若い女性の間ではルイビトンやエルメスのバッグをいくつも持っている人がいるくらいなので、もう私の「デザイン論議」も常識のようなものになっている。
そういう時代に、昨年の秋北京で「国際デザイン・トリエンナーレ」が開催され、世界各国からデザイン界の著名人が多数北京に集い、マスコミも大々的にそれを報道し、同時にイタリアやフランスに留学してデザインの勉強をしている人たちのことも紹介された。
知人でクルマを何回も買い換えた人がいるが、そのたびにデザインが良くなるのを見ていても、一般の人たちのセンスが向上してきたと言えるのかも知れない。
最近は中国企業が次々と海外進出し、外国の消費者に製品を買ってもらう時代になっている。
中国は数千年の歴史をもち、独自の文化を発展させて来た国である。デザイン、美意識、色彩感覚などの面ではすばらしいものを持っている。だが、対外開放の発展で、国外へも出て行くことになった今日、やはり世界の多様性というものを理解し、包容し、参考にしていかなければならない時期に来たと言えるのではないか。
そういう意味で、「国際デザイン・トリエンナーレ」の開催は、独自の文明ばかりでなく、包容性のある発展を目指す契機となるものと思う。
私の友人の中には、中華文明こそ世界に冠たるものと信じている人もいるが、それも一つの生き方であろう。外国にもこういうタイプの人がいないわけではない。
私は日本観光に行く友人に、ショッピング、温泉めぐりもよいが、日本の一般の人たちとの触れ合いや日本文化への理解の必要性をも勧めている。日本をよりよく、より深く知るために日本人の生活をよりよく知ることの必要性を説いている。
「デザイン」という感性のカテゴリーに属する事柄も、その国または地域の人たちの美意識、生活感の現れであり、そういうものを含めて知ることによってさらに相互理解が深まり、交流が増えるのではないだろうか。トリエンナーレの開催で中国の人たちのデザインに対する認識はさらにグレードアップし、中国商品、中国製品は外国製品と遜色のないものとなろう。
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