2012年2月4日土曜日

■米国で9ヵ月かかることを中国は15日で実現~アイフォーン製造の秘話


米国で9ヵ月かかることを中国は15日で実現~アイフォーン製造の秘話
http://www.usfl.com/Daily/News/12/01/0127_030.asp?id=93292
2012年01月27日 18:23米国東部時間  Multi-Media High-Tech Business News

 アップル(Apple)がアイフォーン(iPhone)とアイパッド(iPad)を中国で生産する理由は、2007年に初代アイフォーンが発売されるわずか1ヵ月半前に、スティーブ・ジョブズ氏が下した決断によることが分かった。その内容は、中国の受託製造業者の柔軟性の高さを示す逸話にもなっている。

 ニューヨーク・タイムズによると、ジョブズ氏は当時、アイフォーンの試作機を毎日持ち歩いていたところ、画面に使われていたプラスチックが数週間で傷だらけになることに不満を抱き、発売まで6週間と迫っていた時に側近を集め、「画面を傷つける鍵のようなものもポケットに入っている」と指摘して、プラスチックからガラスに替える指示を出した。大量生産開始直前のことだった。

 ガラスの素材自体は米コーニングが供給することになったが、製品に用いる形に仕上げるには大量のガラスを小さく切って試す必要があり、そのためには空いているガラス裁断工場を見つけなければならなかったため、非常に厳しい課題に突き当たった。

 そこに助け舟を出したのが、中国の製造業者だった。この会社は、アップルから受注する以前から、いざという時に備えガラスを切断する新しい工場の建設を始め、必要に応じて24時間対応できる寮住まいの安価な技術者や実験用ガラスまでアップルに無料提供した。

 アップルはその会社と画面用ガラスの裁断契約をすぐに交わし、技術者らによる1ヵ月の試行錯誤の末に完成させた。

 広東省深センにあるフォックスコンの組立工場に最初のガラス製画面が届いたのは真夜中だった。フォックスコンは数千人もの労働者を叩き起こして、アイフォーンの組み立てにとりかかった。
 アイフォーンはその直後に発売され、最初の3ヵ月で100万台を販売し、4年後には2億台に達することになった。

 アイフォーンの生産過程では、8700人の中間技術者が必要だという。米国内でそれだけの技術者を集めるには9ヵ月かかるが、中国では15日しかかからなかった。


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